__ っ、こんにちは、氷華さま!
( むゆん、と下がっていた眉が、突然目の前に現れた相手を見て驚いたようにぽんと上がって。彼女のやさしいお言葉に、ふわへな、口が泣き出しそうに歪み。ああこの方が、金鵄の氷華さま!お会いできるなんてと感動のあまり頬がやや紅潮し。すがるように目を瞑っては )
ちょっとだけ、ちょっとだけでいいので手伝って頂けたら、ノエル、幸いです …… 、
( けれど別の人物の声に今度はびくっと肩が震え。そっと瞼を開けば十二鴉のひとりである悠矢さまのお姿。ノエル、残りの人生の運を使い果たしてしまったかも。ひょこ、彼の方に足を向けて )
こんにちは、悠矢さま、
>>258-260
氷華
「ええ、それじゃあ、少し貰うわね?」
氷華は微笑みながらノエルが抱える書類の山の内の上部半分を分けてもらい、一緒に書類を抱えると、「知っているかもしれないけれど、私は金鵄。貴方の事は何と呼んだ方がいいかしら?」と問いかける。
自分は始めて見る顔だが、神童を選んで八咫烏にスカウトする権限を持っているのは金鵄である自分か、剱鴉を始めとする三羽鴉しかいない。その事から他の三羽鴉がスカウトしたと思われる。