夕渚「・・・・・気のせい、かな・・・・・?」
(氷華が立ち去った数秒後に、夕渚はビルを見上げる・・・・・
ついさっきまで、誰かに見られていた気がしたが、気のせいだろうか、それともあの子が見ていたのだろうか・・・・・
そんな考えを巡らせる・・・・・)
【別の日…】
夕渚「うぅ〜・・・・・今日は寒いなぁ〜・・・・・」
(下校途中、その日は特に冷え込む日で、夕渚も手袋にマフラーと、かなり防寒対策をした状態でいた・・・・・
そして、他の裏路地が視界に入る・・・・・
またも謎の勘の鋭さが、夕渚を路地裏へと誘導する・・・・・
もしいたら、挨拶ぐらいはできるかなと思いながら、路地裏へと入ってゆく・・・・・)
>>268
氷華
「………………。」
路地裏の奥では氷華は傷付いたカラスを左腕に止めさせ右手だけで器用かつ、優しく手当てをしているものの、氷華の傍には氷に包まれた肉片が無数に転がっており、氷華の中にある慈愛と冷酷、優しさと冷たさの二つを兼ね備えた様子が見て取れる。