夕渚「・・・・・どんなに強くても、どんな能力を持っていても・・・・・例え、どんなに悪い人の対応に慣れていたとしても・・・・・誰だって一人の人間、命は一つしかありませんし、命を落としたらそこでおしまいですから・・・・・」
(最初は、誰だって一人の人間だから、夜道に悪い人に襲われてもおかしくはないので気をつけてくださいと言葉をかけるつもりだった・・・・・
だが、これは自分基準で考えた場合・・・・・悪人の対応をするという、いつ命の危険に晒されてもおかしくはない相手の立場を考えていうなら、声に出した通りに言葉を変えて、相手基準での言葉にした方が伝わりやすい・・・・・そう思った・・・・・
誰だって一人の人間、命を落とせばそこで終わり・・・・・
氷華の脳裏に、今に至る原因となったあの日の惨劇が過ぎる・・・・・)
>>278
氷華
「………そう……ね。
人は……死んだらそこで終わり………」
夕渚のどれだけの事をしたとしても人は死んでしまえばそこで終わりだと言う言葉を聞いて夕渚に背を向けたまま目を伏せ、相手の言葉を繰り返すように呟き、自分達を庇って命を落とした両親達を想起する……