桜空「・・・・・し、て・・・・・?」
(相手がこの場から去ろうとした瞬間、桜空は小声で何かを言いかける・・・・・
ほんとに小さな声だが、相手に桜空自ら初めて訴えかける言葉・・・・・
これが桜空の精一杯なのか、掠れている上に小さい声はとても聞きづらい・・・・・)
>>306
悠矢「・・・・・ラーメン、奢りで」
(悠矢もタダでは引き受けないつもりなのか、氷華を相手に取り引きを持ちかけようとする・・・・・
書類を持つ代わりに、ラーメンを奢るように言ってくる・・・・・
ハッキリ言って、セコい)
>>307
薫
「…………!
貴方も大切な命の一つ。自分の命も他人の命も、大切にして……生きてさえいれば……何時かはきっと幸せになれる。」
この場から一時立ち去ろうとしていた最中、後ろから聞こえた言葉を聞いて立ち止まり、直ぐに振り返る。
薫が人生の中で味わった苦痛や苦悩は、両親からの期待に応えるために有名医科大学に入学するために行った学生時代の受験戦争であったり、治癒や回復にはあまり適していない異能だった事への葛藤ぐらいであり、その時でさえ死にたいとは思わなかった……
だが、桜空は違う……自らの生きることを辞めたくなる程の苦痛と絶望に苛まれている……相手の苦しみや悲しみを真の意味で理解する事は自分には出来ないし、同じ苦しみを知らない自分のかける言葉は空虚に感じてしまうかもしれない……
だが、それでも薫は自分の信じる言葉を、考えを、込められるだけの感情と意志を込めて彼に話す……