桜空「・・・・・」
スッ・・・・・
ぱくっ・・・・・
(無言でトレイのお皿に乗せられた温かいロールパンを手に持ち、一口食べる・・・・・
よく噛んで飲み込むと、自然と涙が溢れ始め、今まで食事をしなかったのと打って変わって、もくもくと食べ始める・・・・・
色々な感情が入り乱れているのだろう・・・・・
きっと、家族と食事をしていた頃にもこういうメニューがあり、楽しく食卓を囲っていたのだろう・・・・・
桜空は、ようやく希望が見え始めたのかもしれない・・・・・)
>>334
薫
「!!?
だ、大丈夫!?も、もしかして美味しくなかったとか……!?」
かつての失われた幸せな記憶が蘇った事で涙を流したのを見て、思わず薫も何か美味しくなかったのかもしれないと思い、ロールパンを一口だけ千切って食べ始める。