>>桜空
桜空が素鴉から受け取った鉄甲は異能による影響や干渉を打ち消すモノであり、これを使えば異能で形成された巨大ムカデにもダメージを与えられるかもしれない。
だが、ただ殴っただけではそのダメージも微々たるものであり、失敗すれば動く破壊兵器である巨大ムカデの逆鱗に触れ、全員まとめて圧し潰されてしまうだろう……
大きすぎる反撃のリスクを取って挑むか……
中川達を見捨てて逃げる事を選ぶか……
どちらの道を選んだとしても、相応のリスクを背負うことになってしまうだろう。
桜空《いいか?中川・・・・・どんな奴でも命は命だ、〇してはい終わりってやってたら、ただの悪人と何ら変わらねぇ・・・・・》
(中川の脳裏に、桜空のかつての忠告がよぎる・・・・・
桜空はどんな命も平等に扱う、だからこそ蚊やハエなどを潰している場面も見ないし、肉を食べる場面においては合掌をした後に合掌とは別にいただきますをするなど、どんな命であっても平等に扱うし、命への弔いの気持ちはいつでも忘れない・・・・・)
桜空「・・・・・」
(桜空は迷った、仲間達を置いて逃げる、などという選択は最初から無い、だがこの巨大蜈蚣を相手に戦うということは、どんな戦い方であってもどの道仲間を巻き込んでしまうことへと繋がり、最悪の場合死者が出る・・・・・
・・・・・が、何も出来ずに仲間を殺されるくらいなら、やるだけのことはやってから、自分も含め全滅の方がまだ後味は悪くない、そう考えた桜空は・・・・・)
桜空「おらおらどうした化け物ぉ!!!!!てめぇの相手はこっちだぁっ!!!!!」
ドゴッ!!!!!
(巨大蜈蚣の体に、渾身の一撃を入れる・・・・・)
>>592