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剱鴉
「……いいだろう、それならお前の宣言通り……これで終わりだ……!!」
【無明流 参の太刀「逆神」】
強さを求める過程において、女であることを捨て、その言動や戦闘スタイルを中性的、或いは男性的にしている剱鴉にとって、桜空の言葉に対する自分への挑発の中に女と付けていた事に対して強い苛立ちを覚える。
そして攻撃を発動すると決めると再び、瞬間的に抜刀し、今度は下から上へと斬り上げるように刀を振るい、三つの浅葱色に輝く斬擊をほぼ同時に放つ。
今度は右腕の鉄甲だけでは相殺しきれないように、三つの縦斬擊が横一列に並んでおり、それぞれの斬擊の間隔は30cm程である上に、斬擊の高さは2mにも及ぶため、斬擊そのものに周囲の空気を巻き込んでいるため、下手に斬擊の間を潜り抜けようとすれば左右の斬擊に引き寄せられてズタズタに切り裂かれてしまうだろう……
斬擊そのものも幅が40cmもあるため、幅2m以上のキルゾーンがまるで壁のように迫ってくる……この技は前方にいる相手を切り刻む事に長けており、
周囲の空気を巻き込んで擬似的な引力を持っているからか、見た目以上にその斬擊による攻撃範囲は広く、無傷で避けるのも難しくなっている……
桜空「それじゃあ終わらせてもらうぞ・・・・・!!!!!」
ガッ・・・・・!
(桜空は敢えて鉄甲を外して斬撃へと投げつけるという、どう考えても自分が不利になる行動を取る・・・・・
だが、これこそ桜空の賭けに出た作戦、人間は窮地に追い込まれた時ほど自分の保身に回るものだが、桜空は敢えて異能が封じられている自分を今まで守ってきた鉄甲を外して斬撃に投げつけ木っ端微塵にしてまで、仲間達と一緒に助かる道を選んだ・・・・・
三つの斬撃の内二つが鉄甲を巻き込み、そのまま相殺させてゆくのに対して残った一つの斬撃はまだ活発なままだが、一つだけなら何とかギリギリで対処できる・・・・・
鉄甲が巻きこまれて砕けて残骸になってゆくのと同時に、桜空は猛スピードで突進して残り一つの斬撃を回避しながら、剱鴉の前まで近づいてくる・・・・・
桜空の眼には、迷いも躊躇いもなかった・・・・・)
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