紀「・・・・・あなた達は本当に馬鹿ですね、せっかくあの馬鹿が体を張ってまで私達を逃がしてくれたというのに・・・・・」
(紀は二人を連れて脱出する際、狼谷の表情がかすかに見えた・・・・・
あれは、どこかまだ悔いが残っている表情だった・・・・・
だが、今更引き返して加戦したところで、ボロボロの自分達が束になってかかったとしても相手に適うわけがないどころか、狼谷の意思を無駄にすることにもなるし、ただただ足手纏いになるだけだと思っていた・・・・・)
桜空「・・・・・その通りだ、アイツだってここまでしてくれたんだ、借りを返さずに死なれちゃあ困る・・・・・」と言い、紀の忠告に刃向かうように、中川の意見に賛同する・・・・・
一人でも、全員生きて帰るという意志に賛同してくれる仲間がいるだけでも、桜空にとっては力になった、気がした・・・・・)
>>643、644、645
【皆様方、新年、明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願い致します!】
紀と桜空の二人の眼前には既にあと3m程に出入口となっている、ガラスが割られた自動ドアが見え、そのドアの向こうには少し離れた先にあるビルの明かりや、マンション、アパートまで見えており、異能封じの鉄甲による副作用や、建物そのものを構築している空間移動の作用が薄れており、直ぐにでもファーストのアジトにまで撤退できる状態となっている。
このまま外に出ればその瞬間にでも逃走する事が出来るし、流石の剱鴉も今では瓦礫の下に潰されていることから、紆余曲折があったものの、最終的には桜空達に運が回り始めている。
【あけおめです!!】