【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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819:中川 隆次:2022/01/30(日) 17:31

>>812

「ん?」

(なんで火事なんか起こってんだ!?)

周りを見ると、建築物まで火が燃え移っていた。

「いやなんでそんな広ーく燃えてんの!?」

今しがた燃やした範囲はせいぜい半径5m以内。それがどうして離れた位置にある建物まで燃え広がっているのか。

『何故か』炎が燃え広がり、
『何故か』それに自分は気付かず、
『何故か』スプリンクラーなどの消火設備は作動しなかった。

「枝か? あいつの枝がそこらじゅうに張り巡らされてたのか!?」

「……ああもう! 考えてる暇はねぇ!」

即座に土を覆い被せ、消火を行う。酸素の供給さえ絶ってしまえば簡単なものだ。

「だが規模がそれなりにデカい、ちょいとしんどいな」

暫くの間、隆次は消火の為駆け回ることになる。

ーーーーーーーー

「ふぃ〜っやぁっと終わっ……!?」

「うっ……ぐ……!!」

一段落ついた途端、形容し難い脱力感が襲ってくる。
堪らずその場で膝を付き、やがて倒れた。

「あぁ〜やっぱキッツ……」

無理に体を動かそうとすればする程、余計に重くなるような感覚。
たったあれだけ、たったあの量でこのザマだ。もし数分以上かつトラックみたいな大容量を使っていたらどうなっていたことやら。

「能力を切った瞬間ダレるってわけじゃねえのは、助かるっちゃ助かるが……」

『合金』などというある種原子操作、分子操作にも片足を突っ込む領域である以上、寧ろこの程度の代償で済んでいると考えるべきなのか。
そして合金以外でも、完全に無条件というわけではない。一気に大量に使えばすぐ疲弊するし、地震や地割れなんてのは土台不可能。要は合金を使えば消耗度合いが極端に大きくなるのだ。

(こうしてる間にも、二人が危ねえかもしれねえってのに!)

直ぐに助けにいけない自分に歯噛みする。

(にしても……)

(もしそこらじゅうに張り巡らせてた枝が燃えてたんなら、そもそも樹木の野郎が不法侵入みてーなことしてたってことじゃねえか?)

【成る程、わかりました。では消耗が大きいという方向性で書かせていただきます】

>>主様


無敵の鴉◆3.:2022/01/30(日) 18:14 [返信]



戦いの決着は付いた
樹木を使う相手に火は確かに有効だ
だが、ここは街の中にあるファーストのアジト

火花程度のものであるとは言え、3000℃もの火が出て、地中を覆うようにしてアジト全体に張り巡らされていた樹木使いの枝を介して燃え広がってしまった影響は大きい。

術者が倒れた事で樹木との一体化が解除され、形成されていた樹木も急速に朽ち始め、消えて行くものの、一度作り出された炎は風や可燃物に乗って運ばれ、その被害は拡大していく。

鉄やコンクリートと言ったものは燃えることは無いものの、アジト内にあるカーテンやカーペット、木製品はもちろん、アジトの周辺にある木造家屋等も可燃性の物である上に更にアジト内には霞鴉達によって殺害された遺体もあるため、アジトの内外にまで炎は燃え広がってしまう……

もし、このままアジト内に炎が蔓延し、火薬庫に引火してしまえば……
それこそ大惨事が起きてしまうだろう。



樹木使い
「霞鴉様……金鵄様……
私は……ここで……終わりますが……この者達に………少しでも……」

更に樹木使いは自身がこのまま中川に葬られるぐらいなら、最後の最期まで、業火に包まれていた樹木使いは、神経が焼かれた事で痛みすら感じなくなった事で、新たなる足掻きを思い付く。

自身の体を焼く炎を使うべく、自身の身体中から無数の枝を周囲へと新たに伸ばし、それによって中川の奔走によって鎮火しかけていたアジト内へと更に火種を増やし、再度アジト内を火の海へと変え始める。

自分の命ある限り、自分を焼く炎がある限り、少しでもファーストへ被害を及ぼそうとする……



もし、中川がファーストの信条の通り、炎に包まれた相手の命を助けるため、相手の体にある炎を先に消していれば……もしくは樹木使いの誤りを正すことが出来ていれば……

樹木使いも、本来ならば守るべき無垢の民を守るために火を消すために協力していたかもしれない。


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