>>961
氷華
「……これが貴方の最後の言葉、かしら?」
氷華は嗚咽が聞こえるだけで、他には何も声が聞こえない事に落胆すると、桜空の頭上に浮かぶ氷の棘珠を凝縮し始める……
今の氷華にとって、スマホの向こうに誰が居るのか、何を想っているのか、その事へ思慮を巡らせるということすら忘れてしまっている……
『・・・・・もう、やめてよ・・・・・氷華・・・・・』
(スマホから、聞き覚えのある声が聞こえてくる・・・・・
その声は、時々の、それも限られた時間でしか会えなかったものの、氷華からすればとても大切な人物の声であり、氷華を一気に引き戻すような声で・・・・・)
>>962