>>208
湊
「“自分の命を最優先に“………ね………敵か味方かわからないような奴を救っておいてよく言えますね。そのお人好しもいずれ自分を×すかもしれないのに。」
相変わらず悪態を吐き続ける。自分と違い真っ直ぐな目をしている桜空のことがどうしても気に入らず、嫌味も混じえながら言う。
そんなことより今視線の先にいる人物が湊にとって何よりも重要だった。
湊
「せん、ぱい………先輩!!!わぁ、先輩だ………私だけの氷の華、やっと見つけた……!ずっと探してたんですよ!」
氷華を認識した瞬間、大きく目を見開き輝かせる。
その瞬間その場にいた桜空のことも忘れてすぐさま立ち上がり氷華のもとへ駆け寄り両手で手を取る。
湊
「にしてもどうして車椅子なんか……!まさか」
まさか桜空がやったのかと言いたげな目で桜空を睨みつける。
氷華
「ええ、心配をかけたわね……私なら大丈夫よ。」
「私だけの」と言う言葉に少し首を傾げたくなるものの、特に抵抗をすること無く、そのまま湊の手を優しく握り返しては相手を労いつつ、自分は大丈夫だと応えて