桜空「・・・・・そうか・・・・・そうだよな・・・・・優しさなんてのは・・・・・結局悪人にいいように隙を突かれるだけだ・・・・・」
(そう言うと、桜空は続けて「姉ちゃん・・・・・俺な、あの後孤児院に住んでたんだけど、その孤児院も失ってさ・・・・・救ってくれたのは、悪人だったんだよ・・・・・」と言う・・・・・
ここで初めて、悪人と言っても一言に悪人とは言えないということを、桜空自身の口から語り始める・・・・・)
>>33
氷華
「……悪人が誰かを救う?それはありえない、悪人は奪うことしか知らない筈……」
桜空からの言葉を聞いて驚く。
氷華の見てきた悪は総じて、救い用の無い外道ばかりであり、とても他者を守ったり、救おうと言う気概はなく、自分が不利になれば直ぐに逃げ出す、他者を利用するために善人を装うことはあっても、その本質は自己保身であるためだ。
だからこそ、氷華は悪を嫌悪し、憎悪して、悪が存在しない世界を作り上げようとして来た……