桜空「・・・・・起きたか・・・・・」
(あの戦いの後、桜空は氷華よりも先に目を覚まし、それから二年間、八咫烏が起こした例の件の片付けを陰ながら行い、襲撃を受けた場所はもうかなり復興が進んでいた・・・・・
そして同時に、目を覚ますかどうかもわからない、もしかしたらずっとこのまま目を覚まさないかもしれない氷華を見守りながら過ごしていた・・・・・
目を覚ました姉に対する感情が溢れ出しそうになるも、冷静を保とうとしながら声をかける・・・・・)
>>77
氷華
「……まさか私を助けるだなんてね……
今の私は見ての通り、異能も使えないし、体も大きく弱まった」
2年もの間、身動き一つせずに昏睡していた事もあり、完全に全身の筋肉が弱まってしまっており、手足も細くなり、自力では立ち上がることも出来ない状態になっている。
自分の命を助けた弟へ、申し訳ないと言う感情と、不甲斐ない姿を見せたと言うこと、複雑な感情が入り交じった目で見上げる。