>>78
氷華
「……まさか私を助けるだなんてね……
今の私は見ての通り、異能も使えないし、体も大きく弱まった」
2年もの間、身動き一つせずに昏睡していた事もあり、完全に全身の筋肉が弱まってしまっており、手足も細くなり、自力では立ち上がることも出来ない状態になっている。
自分の命を助けた弟へ、申し訳ないと言う感情と、不甲斐ない姿を見せたと言うこと、複雑な感情が入り交じった目で見上げる。
桜空「・・・・・しばらく、安静にしておくんだな・・・・・」
(歪んだ正義を振りかざした代償と言わんばかりに、目を覚ました氷華の姿はかつての面影が見られないほどに、桜空の瞳には弱々しく映っていた・・・・・
「・・・・・一つ、聞きたいことがある」)
>>79