>>166
いいさ、愛する人に殺されるならば厭わない。早く終わらせてくれ、こんな命は。
(未だにりっこが自分を殺そうとしていると勘違いしている。その場から動く様子はなく、ただ白い睫毛を伏せて笑う。)
「 なんでそう生きるか死ぬかなの… 」
呆れた様子でそう本音をこぼしながらじゃあ行くよ〜、なんて言いながらカッターを思い切り腕に突き刺す。躊躇なく、また刃を抜けばこびりついた血が一枚の文字が書かれた紙へと変わっていく。その紙を手に取れば、傷口にすぐ包帯を巻いて立ち上がり、
「 ようし、貰っていくよ。さっきの記憶 」
それだけ行って手を振って屋上から軽々しく飛び降りる。