>>105
壱『あぁ、それは無理ですよ、私たちは、相容れない、私ってとても性格が悪いですから』
(あのふたりに聞こえないように、そういいはなつ、目線はむけない、ただ、そうつげる)
壱『あなたはね、いい人だったんですよ、だから嫌だったんです、だって、いい人であればあるほど、宙様が別れを悲しむじゃないですか』
(必ず別れるであろうことを知っているのに、仲を深めるだなんて、そんな酷なこと、あんな小さな子に、させたくないでしょう、と、無表情のままそう告げる、きっと、これが素なのだ、貼り付けた笑みなどではない)
…………………
壱さん、それでもあなたは私が尊敬しなければならないお人です
私などという存在が、どうしてあの人を「守る」などと…大義を果たせましょうか
それが出来るお人…意志も力も、心をも持ったあなたさまのみが陰で出来ること
…私に出来ることといえば、大を捨てて微々たる安らぎを捧げるのみ
……無礼を幾らでも詫びます、壱さん