>>25
………………
その日、私は『グラン・ギニョール』の構成員を追い詰め
遂に古いビルの一室で"悪"の1人の正体を暴いた……
フードの下から現れた顔は… 何と10代にも
ならないような子供だったのだ。…驚く間に
その子は"異能"を用いて私を殺そうとする
動揺から 私はその子を攻撃することが出来なかった
年端も無いような子供 まだ中学にも通わないような…
そうこう時間を食う内に 現場へ部下が到着した
異能を持たない一般の警察チームだ
子供は部下達にも激しい敵意を向け 異能により
殺傷を試みた! 砕けた椅子の破片が宙に浮かぶ…
動揺に震える手のまま 私は……
銃弾を 麻酔に変える事を忘れたまま
連帯していた銃の引き金を………
_____現場の収集に駆け回る警官達
呆然と立ち尽くす私の足元には…
『 助けて 』
そう言いながら…
間も無く息を引き取った 死体が転がっていた
______責任問題は当時の私が立てた功績でうやむやにされた
___だが___命の問題は___
_____それで 済むものなどでは無いのだ___
______________
( 回想が、終わり…資料を金庫に納め 固く扉を閉じる )
……あれから 胸の中で息づいていた"言葉"は濁った
…正義 それを振りかざした結果に、疑念以外のものはない
「 ………………なぁ、親父… 」
( 虚空を見上げ おれは腐る程言った言葉を
投げ掛ける… 此れからも、止まらないその言葉を )
"平和"… 見つからないな___