>>100
命まで取る気はない。
そんな事をした所で無意味だからな。
それに女を虐めるのならまだしも、殺生までする気にはなれない。
(首を絞めるのは拘束目的の様だ。殺める程の力は込めていない)
―――「硬質化の瞳術(アダマンテーウス・アイ)」。
(瞳術の力で脇腹を硬質化する事でダメージを軽減する。衝撃波が脇腹を伝わって来るが、その部分を硬くした事で余り苦にしていない)
あ、ちょっと待てバランスが崩れうおおっ!?
(傷は追わなかったものの、魔力の結晶によって伝わって来た衝撃のせいで足のバランスが崩れてしまう。
バランスを崩した男は間抜けな声を出す。貴方の首を絞めていた男は、此方の体の前面と貴方の体の背面を密着させた状態でバランスを崩してしまった。貴方と共に男が前のめりに倒れていこうとする)
っ!
(慌てて地面との接触を阻止しようとするが、動きにくい修道服のせいで逆に足がもつれてしまう。ハリジャは男と共に地面に倒れた。)
う…ちょっと、どきなさい、この痴れ者が!
(バシッと男の体を払いのけ、地面と体の間から抜け出す。
先程とは一転、目に見えて分かる怒りを宿して立ち上がった。)
……ふん、無様ですわね。
あなたの行為は万死に値しますわ。
本当に腹が立つ。ええ、ですから考えたのです。
あなたのおかしな瞳、それさえ潰してしまえばわたくしの勝ちでしょう?
(そういうと、指先から魔力を凝縮させ、束となったそれを男の両目に放つ。)