>>246
「……待ってへんけどぉ」
(吸おうとしたタバコを止め、少しの沈黙の後に振り返る)
「…別に、様子見に来ただけやのになぁ」
(ぽそ…とかなり小さな声でため息を零しつつ呟く)
あら、つれませんわね。
安心してくださいませ。
長居させるつもりはありませんから。
(くつくつと笑ったあとに、深紅の双眸を訝しげに細める。)
…あなたから漂う臭気、どうも嗅ぎ覚えがあるのですよ。
喉の奥まで焼けつくような禍々しい気配。
この腐れ世界で最も嫌いな者に似ています。