【2022参院選挙公約について思う】
「弱者にやさしい政策」
これはつまり既存の年金生活者(高齢有権者)にとってのみ有益な施策の提言であり、
過去20数年間にわたって日本経済の成長を阻害し続けて来た“呪いの文言”でもある。
知っての通りわが国では若者や現役勤労者世代の投票率が低く、逆にヒマなジジババのそれはすこぶる高い。
実際に選挙投票会場(多くは小学校の体育館)に行った人は分るのだろうけれど、そこで目撃されるのは大半が高齢者である事でお察し。
要するに“当選する=得票率を上げる”ためには彼らが喜ぶような選挙公約を掲げなければならないという事実。
だから野党は出来もしない「消費税減税/廃止」やら「物価値上げ阻止」だとか「脱原発」みたいな妄言を連呼するワケだ。
だが断言する。
「物価(製品売価)を上げずして社会全体の給与所得が上昇する事はない」
「このまま脱原発を継続すれば、エネルギーコストは無制限に上り続ける」
「時給を1500円に上げれば現状のアルバイターの1/3は失業し、残った者の労働負荷は1.5倍に増える」
でもって国家最重要の「安全保障」に関しては、我が国の高齢者たちは絶望的に無知で無関心だ。
高齢者に優位な政策がここ20年の経済の停滞を産んだ、としておきながら、その20年間でたった3年しか政権を取っていない現在の野党を批判する方向に繋がるのはよくわからないです。
第一、自民にしろ立憲にしろ、ほとんどの政党で支持者の多くは高齢者です。例外はロスジェネ中心に支持を集めているれいわ新選組ぐらいのものですが、れいわの政策の実現性については言うまでもないでしょう。
それから、
>「物価(製品売価)を上げずして社会全体の給与所得が上昇する事はない」
これはまあ正しいんですけど、現在の状況を反映していない発言と言えます。
現在の物価高は主に輸入品のコスト増大に伴って発生しているのであり、増えた分のお金はそのまま海外に流れていくので、別に国内の事業者は得をしていないですから、給料は変わりません。