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165:莉沙◆8Q:2017/04/04(火) 07:56 ID:GVc

『ハートの石は知っている』#5

「ちょっと、アーちゃん!」

フンだ!
もう和くんに聞かないもんね!
麻柚ちゃんに教えてればいいじゃん!
隣に座っていたメイりんとメアりんが言った。

「若和ひどくない?」

「どうして麻柚ちゃんに教えるの?」

そうだよ!
もう意味分からない!
一生和くんに聞かないもんね!

「立花さん。僕で良ければ、教えようか?」

小塚くんが言ってくれた。
(同じ学校の設定でお願いします!)
私、小塚くんと話したこと、全然ないけど、いいのかなぁ?

「僕、理科得意なんだ。分かるまで教えるよ。」

小塚くんの席はメイりんの隣。
つまり、教えるのに遠くて教えにくいということ。
小塚くんにも迷惑がかかってしまう。

「私、自分で調べるからいいよ。」

「そう?じゃあ、調べても分からなかったり、出てなかったりしたら、僕に聞いてよ。」

「ありがとう、小塚くん!」

和くんより、小塚くんの方が優しい!
これから小塚くんに聞こっと。
和くんに聞いても教えてくれないし。


莉沙◆8Q:2017/04/21(金) 19:44 ID:GVc [返信]

>>165の続き

『ハートの石は知っている』#6

「おい、アーちゃん!」

フンだ。
和くんに聞くもんか。
小塚君は、ゆっくり私の方を見て言ってくれた。

「僕の方が詳しくないと思うけど、若武ってああいう奴だろ?とりあえず僕は無視してる。僕にはどうしたらいいか分からないから。」

ほっとけばいいのか。
そうしたら、関わらなくて済む。
ん?
関わらなくて済む?

「立花さんも、まずはほっとけば?」

まあ、どうしたらいいのか知らないしね。
小塚君の方が分かってるじゃん。

「小塚君ありがとう。」

にっこり笑うと、小塚君は頬を赤く染めた。
そして、下を向きながら一言。

「立花さん、ありがとう。立花さんって可愛いね。」

えっ?
か、可愛い?
私が?
ないない、絶対ない。
それを、和くん聞いてないよね?
和くんの方を向くと、思いっきり睨んでいる和くんがいた。

「何でなのっ?どうしてみんなにいい顔するの?自分のことしか考えず、他の子のことを考えずに!」

メイりんとメアりんもうなずいて見ている。
小塚君も、和くんを見て。
うんん、若武を見て。

「アーちゃん!」

自然に、涙がポロポロ出てくる。
ああ、もうヤダ。

「ダイッッキライ!もう、絶交よ!」


続く


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