君の背中に

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9:ヒヨドリ:2015/06/30(火) 21:10 ID:QdU



 その日は雨が降っていた。
 最初は静かに静かに、シトシトと落ち着いた調子で。
 傘から流れる雫が地面に落ちる度に、私のココとが削られていく。

 そこに暖かい雫が一滴、零れ落ちた。


「やってられないよ」
「何でそんなに真面目なの?」
「理音のそういう言い方がいけないんだよ」
「てか、こんなのやめようよ」


 一部の女子の溜め息と冷たい視線が、今も残像として目に焼きついている。

 去年の合唱コンクールの時、学級の責任者が私だったのだけど、1人で先走って、うまくまとめられずに
どうしようもなかった時だ。
 男子は格好つけて歌わない、女子はどうしてもアルトパートが聞こえない。

 どうすればいい?
 どうしたら、まとめられるの?
 何て声をかければいいの?

 何をすればいいのか分からなくなった。
 練習に出てこない人も出始めていて、まとまらず男子と女子の争いが耐えない。 

 クレームの矛先は勿論、私だ。


「女子のアルト声出してないじゃん。 なんで俺らだけ注意されないといけないんだよ」
「理音ちゃん、男子に何とか言ってくれない? いっそのこと担任に言おうよ」
「おい中田、女子も男子の事言えないだろ!?」

 なんて言えばいいの?

「…どっちも、声出そう……?」

 それしか、言えなかった。


柚音(ヒヨドリになってたw):2015/06/30(火) 22:13 ID:QdU [返信]


>>9 の上から三行目

×傘から流れる雫が地面に落ちる度に、私のココとが削られていく。
○傘から流れる雫が地面に落ちる度に、私の心が削られていく。   です。すみませんorz


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