誰もいない放課後の昇降口に響く声。
「流星くん、すす、好き、好きです……好きですっ!!」
あ、あぁ、えっと、どうしよ!?……どうしよ!?
成功したらどうしよっかな!?お、おおお母さんに報告かな!?そうなのかな!?
で、でも、恥ずかしいし……!!
って、まだ成功してないのに。落ち着かないと。
でも、でも……流星くんともし、おおおお、お付き合い出来たらっ!?
は、はあぁ……どうしよ。そんなことばっか考えちゃうよっ!?
……り、流星くんは……今、何を思ってるんだろ!?思っているのだろ!?
チラッと流星くんを見る。
先ほどワタシに告白された流星くんはまだ戸惑ってるみたい。
そりゃあそうだよねぇ……。
みんな、流星くんのどこが良いの、なんて言うけれど、あの茶髪に茶色い目、少し日に焼けた健康的な肌に白い歯。どれをとっても良いじゃない!!
それに、いつも明るくて面白くて優しくて素敵で聡明で……あぁ、だめ!!
心の声が漏れてしまいそう!!
流星くんと目が合う。ワタシは「うっ!?」と変な声を残してうつむいてしまう。
もう何してるの……!!目をそらしちゃ気まずいよう!!
で、でも告白の返事を待っているだけでも気まずいよう!!
長い沈黙。
それは十秒にも思えたし、五分にも思えた。
ワタシは小刻みに震えていた。きっと興奮のせい。もし成功したら……って考えただけでも興奮しちゃう!
続く沈黙。
__この沈黙を破ったのは悲しくもワタシだった。
「りゅ、りゅう、流星くんっ!!」
「は、はいいぃ!?」
流星くんが驚いたのか、ワタシの突然の呼び掛けに裏返った声で返事をする。
そんな慌てん棒なところにも惹かれ……って違う、違うよう!!
「あのっ、へ、返事は今度で良いの!!だから、えと……その……ま、また明日ね〜っ!!」
ワタシはその場から立ち去った。
そこから走ってクラスに戻り、鞄を持って昇降口に向かった。
……ああ!!流星くん、昇降口にいるじゃん!!気まずい、どうしよ!?どうしましょ!?
そう思っていると、いきなり、「よっ」と肩を押された。
「ひいいぃいいいやああああ!?」
「う、うお!?」
振り向くと、そこには、り、流星くんが!!
流星くんは「あの!!」と、先ほどのワタシのように声を出した。
「あの、いいから!!」
は、はぁ?どういう意味だろ?
「別に、いいから!!」
「何がぁ!?」
「だ、だから、さっきの返事。お、オーケーなんだ!!」
固まるワタシの体。一瞬の沈黙。
気づけばワタシは頭を下げていた。
「あ、ありがとうございます!!」
「お、おう!?こちらこそありがとうございますッ!?え、ありがとう!?」
な、なんだろ!?なんか、可笑しい気がするよう!?
うえ、>>13が可笑しくなった、うえ。
>>13のような失敗がないように、文才向上目指して頑張るぞー!!
……>>12も結構酷いなぁ。