私の部屋は、そんなに広くなくて、本棚とクローゼット、ベッドくらいしかない。
けど、こばとは目を見張って、
「うわぁ、広い!本も、たくさんあって、良いなぁ・・・」
ええっ!?
そうかなぁ。
「私なんて、文乃姉ちゃんと一緒の部屋だし、自分の領地も少ないから、うらやましい!」
お姉ちゃんがいるって、うらやましいけど、大変なんだね。
「まあ、座ってよ」
こばとと、絨毯に座り込む。
こばとは、真面目に聞く。
「・・・で?」
今度は、私が聞いてしまう。
「で?って、何?」
こばとは、焦れったそうに、
「だから、なんで私をお悩み相談委員会に入れようと、思ったの?」
あぁ、それかぁ。
私は、ひとつ溜め息を吐いて、笑う。
「こばと、今日、心音ちゃん助けたでしょ?それ見て、こばとは優しいから、入れたいって思ったんだ。それと・・・」
「それと?」
私は、ランドセルからこばとの小説ノートを取り出す。
「こばと、恋愛小説書いてるから、恋愛のスペシャリストって感じだから、入ってほしいの!」
こばとは、驚いたようにノートを凝視する。
それから、溜め息を吐いて、
「ごめん。私、小説だけでも忙しいから、むり」
はぁぁ・・・・・。
言われると思ってたけど、意外と突き刺さる。
ガックリしていると。
こばとは、クスリとからかうように笑って、
「・・・なーんて、言うと思った?」
「え・・・・」
その言葉に、微かな希望を感じる。
「七瀬は、私の小説を読んでくれた一号だから、なってあげるわ」
「・・・・・・・こばと〜〜〜!!」
うれしい!
こばとが、お悩み相談委員会に入ってくれるなんて!
興奮して、飛び跳ねてしまう!
これで、こばとはお悩み相談委員会の委員になって、やっとこさっとこ、委員会は始動する!
>>27 ありがとう!!!!!多分、これから面白くなると思うよ!
6,超!シスコンな不良!?
こばとが帰った後も、私は興奮していて、何回も嬉しくなった。
明日から、正式な活動ができる!
まだ委員は少ないけど、これから入ってくれるよね!
「そうだ、美矢子さん。カレー、作ってほしいんだ」
「じゃあ、一緒に作りましょう」
私、家庭科得意じゃないけど、やってみよう!
と、覚悟したけれど、作ってみれば野菜を切るのが難しかったりと、不器用なのが思いっきり出てしまった。
うわぁ!
最悪!
美矢子さんは、
「七瀬、何回も作れば、得意になるわ。今度から、料理の練習してみましょう」
と、言ってくれた。
うん、そうじゃないと私が困る。
合宿では、野外炊飯もするらしいし。
美矢子さんの手伝い(ほとんど)があって、なんとか美味しく出来た。
私って、ポジティブな所以外、欠点ばっかりかも!
「七瀬、気にしなくて良いのよ。それよりも、七瀬は他の事を、頑張れば良いのよ」
うん!
美矢子さんの言葉で、私は元気になった。
美矢子さんって、ある意味天才だ〜!!
その後は、お風呂に入って、あっという間に寝る時間に。
ベッドに入っても、こばとが委員会に入ってくれた事に興奮して、なかなか寝付けなかった。