>>32
夕陽ちゃんは、岸原くんに冷たい目を向けて、私とこばとにお礼を言う。
「ありがとうございます、ストーカーの犯人が分かって、良かったです」
と、児童会室のドアを開けて、出て行く。
岸原くんがフラフラーと、児童会室のドアに向かう。
夕陽ちゃんは、岸原くんの鼻の先で、ピシャリとドアを閉めた。
岸原くん、崩れ落ちる。
私とこばとは、目を合わせて、チョンチョンと岸原くんをつつく。
岸原くんは、起き上がらない。
死んだように、くずおれている。
「岸原くん〜、カムバーック!」
耳元で怒鳴りつけても、起きない。
児童会室は、寝る所じゃないんですけど。
ムクリと、岸原くんは起き上がる。
その目は、もともと淀んでいたけれど、今は死んだ魚のような目。
ようは、生気がない。
「岸原くん、だいじょうぶ?」
「・・・・・・・・・・・あぁん?」
そして次の瞬間、岸原くんの死んだ魚のような目は、ギラギラとなる。
「てめぇのせいで、夕陽に嫌われたじゃねぇか!」
ちょっと、八つ当たり!?
「って言うか、ストーカーまがいの行為をしていた岸原くんが悪いんでしょ!?」
それを言うと、流石に岸原くんはハッとしたようだった。
「なぁ・・・俺、相談していいか?」
私とこばとはうなずいて、岸原くんを机に座らせる。
岸原くんは、疲れたように、
「俺、どうやったら夕陽と仲直りできるんだ?」
>>39 今、スレたてたよ!
あーあ。
本当に、嫌われちゃった岸原くんは、すがるような目で私とこばとを見る。
今更だけど、兄妹とても顔が似てるんだなぁ。
私は、思ったことを口にする。
「やっぱり、妥当なのは、夕陽ちゃんの好きな食べ物を作るとか!」
岸原くんは、顔をパアッと輝かせた。
でもすぐに、
「俺、料理作ったことないし・・・夕陽が食べてくれるかもわかんねぇよ」
顔を暗くした。
うーむ。
こばとが、
「正攻法は、素直に謝るだよね?素直に謝ったら?」
岸原くんはさらにドヨーンとして、
「夕陽は、一度キレたらひかない質なんだ」
私は、ない頭を振り絞る。
わかんないなぁ。
じゃあ、美矢子さんと喧嘩した事をシミュレーションをすれば・・・。
ダメだ。
私、美矢子さんと喧嘩した事ない。
どうすればいいんだろう・・・?
委員会、初仕事は、とても難しい!