rk 【エンジュ×シンデレラ】
>>106の続き
「じゃあシンデレラは、どんな男が好みなのかな?」
口をつんと尖らせたエディが、シンデレラに問いかけます。
初めて顔を会わせたあの日以来
三日に一度だけ、森の奥で会っている
エディとシンデレラ。
(『魔王様を殺されたくないよね?』
という脅しに屈した)
「魔王くんみたいな人です、というか魔王くんです」
「俺かぁ、照れちゃうな!」
「違います。」
「じゃあ具体的に特徴を言ってよ。性格とか外見とか…」
めげないエンジュはごねります。
そんな彼に、シンデレラは淡々と答えました。
「自分で選んだ、誠実で優しい、私よりも長生きしてくれる男性が好きです」
「…それ、だけ?」
「はい。」
「他には、なにも無いの?」
「私を愛してくれたら、更に嬉しいですね。」
相思相愛って、奇跡じゃないですか?
そう言ってシンデレラはふわりと微笑みました。
その笑顔にたまらなくなり……
初めて彼女を見た日から、ずっと我慢していた事を聞いてしまいました。
「……魔王は、君を愛しているの?」
その問いに、シンデレラは一瞬固まりましたが、まばたきし終える頃には再び元の笑顔に戻っていました。
【そんなの、私が一番知りたいです】
唇が、そう動いた気がしました。