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「だか、ら……何で、すか……?」
「え?なにィ?聞き取れなぁい!……だって、発音悪いし?」
「……!?」
やっぱり無理だ、わたしは。
こう言われたら、もう逆らう気も無くなっていく……。
「ちょっと、あんた何か言えば?」
「しゃべってもキモいし、黙っててもムカつくし」
「いる意味がないよね」
「もうとっくに存在意義なんか消えてるっしょー」
「ほんとウザい。特別扱いされててさ」
あぁ、本当にもうだめだ。
わざわざわたしの目の前に回ってきて言うから、全て読み取れてしまった。
取り巻き5人の言葉がぐさぐさ胸に突き刺さる。
「もォ、行こ?しゃべらない人形なんか、相手にしてる暇ないわ」
玲奈ちゃんが前に立って、歩き始めた。
そして、その場に残されたわたしは、ぺたんと座り込んでしまった。
わたしを避けながら生徒玄関に向かう人たちを横目で見ながら、わたしはいつしか涙を流していた。
引っ張られた髪はぼさぼさで、コンクリートの地面に打ち付けた膝には痣ができて。
通り過ぎていく人たちの視線を痛いほど感じながら、わたしは迷わず校門に向かって歩き出した。
こんな学校、もうたくさん。
そう思いながら、前だけを見て歩いて行く。
その姿を、教室の窓から悲しそうに見ている誰かがいるなんて、思いもしなかった。
お、莉子ちゃんいるんだ!!
>>18
美藍に、私を重ねて書いてるの。(ほぼノンフィクション、ちょっと理想)
実際に言われたことかもね〜