人狼GAME

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110:ヘイト◆NI 花札面白い!:2017/10/09(月) 14:39



「……っと。今日はここまでかな……」
 一人しか居ない僕の部屋で、独り言というヤツを呟く。皆にそれを伝えるべく、僕はキーボードに手を置いた。


まふ:今日はここまでにします〜。
ペイン:乙―。オレも落ち
つばさ:ペインさんまふさんお疲れ!
しお:乙。私はあと一回やって落ちるわ。
上野東京ライン:も一回やる奴、点呼―
キャベツ:ノ お疲れ!
つばさ:ノ(*^▽^*)
まふ:じゃあ……落ちますねww

「ふう……疲れた」

 溜息をつき、ノートパソコンを閉じる。

 僕は結城 真冬。やや不登校気味の、小学五年生だ。
 そんな僕がハマっている事。それは……「人狼ゲーム」だ。

 人狼ゲームは人狼陣営、村人陣営、妖狐陣営に分かれて、人狼と妖狐を探し、追放するゲームだ。人狼陣営は自分が人狼だとばれない様に、村人陣営と妖狐陣営を噛む……。妖狐はばれない様にしながら生き残れば勝ち。
 最初の方は難しくて……ルールすら覚えられなくて、苦戦したけど、今はもう大丈夫。
 上級者は無理かもしれないけど、中上級くらいなら来たし。


「明日も……人狼……やろっかな……」

 そう言って僕は、ベッドに潜り込んだ。



「ふぁぁ………」
「……おはよ、兄ちゃん。大丈夫?」

 優しく声をかけてきたのは、弟のフユト。何故か兄弟揃って冬が付く。

「フユト……大丈夫。心配いらないよ」
「ホント? 兄ちゃん最近やけに疲れてない?」
「だっ……大丈夫だから、うん。心配ありがとうね」
「大丈夫なら良いんだけど……何かあったら言ってね?」

 僕の弟は僕と違ってこういう優しさがある。

「うん、ありがとう……じゃあ、フユト学校でしょ? 行ってきて良いよ。僕もそんな病気なんじゃないし……」
「あっ、ホントだ、時間! じゃあね、兄ちゃん!」

 無邪気に笑い、手を振って家を出ていく。僕はしばらく経ってからドアの方へ行き、鍵を閉めた。
 今日は両親が朝から居ない。いつもは母が居るのだが、今日は朝から仕事が入ったそうだ。
 僕は一階のカギが全部閉まっているのを確認して、二階の自分の部屋に行った。

 扉を開けた瞬間、一日中付けているからか、冷房が寒いくらい効いていたので、冷たい風がフアっと出てきた。そして、僕のやや長い髪の毛を揺らした。

「今日も人狼……やろっかな……」

 本当は勉強しなきゃいけないんだけどね……。
 そう思いながらも、僕の手は勝手に、人狼サイトへアクセスしていた。

「っと。初中級者専用村……此処にするかっ」

GM:まふさんが入室しました。
まふ:おはようございます、宜しくです。
キャベツ:おっ、まふさん!一日ぶりw
野乃花:よろしくお願いします!
あっきぃ:宜しく、まふさん!
かよ:よろです。
パラド:人数揃うまで雑談しますー!
上野東京ライン:俺中学生なんだけど、のうすぐテストでー……。でも部活があるーw
発芽米:あ、私も中学生! 同じだー!
こふふ:そっか。私は高校生…頑張ってw


 現在の人数は八人。このゲーム開始人数は十三人……。


GM:みどりさんが入室しました。
GM:しづえさんが入室しました。
GM:ミョさんが入室しました。
まふ:宜しくお願いしますっっ。
みどり:宜しくね〜
パラド:宜しく! 揃ったので点呼。

 全員が「ノ」と言い終わると、僕は目付きを本気モードに変えた。そして、ゲームが開始される……と思った瞬間――。


GM:これより、この「初中級者専用村」のメンバーで、{リアル人狼}を行います。

「えっ……何かのバグかなっ……?」

ミョ:え、ナニコレ?誰が言ってんの?
しづえ:えっと、シスコピ止めてください。

 その瞬間――――。

「わっ……‼」

PCがとても明るく光り、僕の身体を包んだ。

 ――僕は気を失った……。


ヘイト◆NI 花札面白い!:2017/10/09(月) 14:58 [返信]



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