〜終結〜
「終わったー………」
目を開くと、そこは自分の部屋のベッド。誰かが寝かせておいてくれたのだろうか……?
「……兄ちゃん⁉ 大丈夫⁉」
「――………フユト…。心配しててくれたの?」
「そりゃ勿論! ねぇ、全然揺さぶっても起きないし、何か㍶に「人狼GAME」って書いてあったけど……何があったの⁉」
どうしよう、フユトに言うべきなのかなぁ……勉強サボってたのバレちゃうしなぁ……?
でも、弟に隠し事は良くないか……。
「実はね……あんまり皆に言わないで欲しいんだけど……」
僕は、全てをフユトに話した。
リアル人狼ゲームをやった事、霊能者と言う役職を貰った事、会議で頑張って沢山発言した事、一番年齢が下だったという事、それから、最後まで生き残って、市民側が勝利したという事……。
沢山、話したいことがあった。
「兄ちゃん……そのサイト、怖いよ……もう今後、やらない様にしてね!」
「うん、もうあんな怖い思いするの、散々だからあ……」
「ならよかった! 約束だよ?」
「うん、約束ね……」
子供の頃みたいに、笑い合う。こんな弟が近くにいると感じたのは、いつぶりだろうか。
次の日。
やはり僕は、学校に行かなかった。不登校は続き、また今日も㍶で勉強するのだろう。
いつもの癖で、人狼サイトを開いてしまう。フユトにやるなって言われたけど……どうしても、やりたくなってしまった。
「バレなければ、良いんだよね……」
そんな考えから、僕はいつもの人狼サイトを開いてしまった。
「初心者村にするか、今日は……」
名前を「まふ。」に設定し、入室する。
GM:まふさんが入室しました。
まふ:おはようございます〜
キャベツ:まふゆ! ありがとう!
キャベツさん……つまり、あのユウキさんだ。
まふ:ユウキさん! 狩人乙でした〜w
雑草w:え、何、二人知り合い?
キャベツ:まぁ、一応wwww
発芽米:ヤッホー! あと一人だね☆
まふ:発芽米さん! 誰でしたっけww
発芽米:香澄です! ありがとね、まふくん!
GM:ミョさんが入室しました。
GM:これより、この「初心者専用村☆」のメンバーで、{リアル人狼}を行います。
「えっ?」
また……リアル人狼? 嘘だよね⁉
「もう……嫌だよ……」
このサイト、呪われてるのかな……もう、フユトに注意されたのに、続けている自分が馬鹿だ。
「だから、兄ちゃん。するなって言ったのに……」
後ろから、学校に行ったはずの……、微笑んでいる、フユトの声がした。
――――――――僕は、気を失った……。