「条件?って一体どんな?」
相変わらず首を傾げたまま不思議そうに私を見る琉生君。
「私がする質問にイエスかノーで答えるだけ、ね、簡単でしょう?」
私の方から顔を近づけてにやっと挑発するように笑う。
まぁ、これで乗らないのだったら私が琉生君と付き合う理由なんてない。だってきっと彼は私を
「琉生君はさ、梨子ちゃんの事が恋愛的な意味で好きかって事」
さっきの余裕ぶった表情が段々強ばっていく。まぁ…私の質問が悪いのだが
>>7の続き ( >>9-8は本編とは関係のない小話です )
それでも私はあんまり罪悪感を感じてはない、だって見せたくない現実を見せてきたのは彼のほうだから。
ーー似た者同士ーー
それはきっと、叶わない恋って事を指してると思うから。きっと叶ったとしても、おおかみと赤ずきんが恋に落ちるような無理なお話だから。
「 好きだよ。他の誰よりもずっと、でもそれは『 叶わない 』から、僕らは両親を裏切っちゃいけないから… 」
苦しそうに、何かを吐き出すように告げた流生くんの瞳は目の前にいる私なんか映してない。ほらね、やっぱり私は誰からも愛されることはないんだ。