>>8の続きから
「ただいま〜」
私は家に帰ると真っ先に自分の部屋へ向かった。
子供部屋で、姉妹共同だ。
部屋には、未果の姿しか見えなかった。
双子の妹、未理がいない理由は多分遊びに行ったからだろう。
実は、私にはもう一人妹がいる。それが未果だ。
未果は、私の一つ下で小学5年生。
正直、未果は苦手だ。
理由は、ひいきされているから。
私の家は母子家庭で、父親がいない。
母親は、女手一つで私達3姉妹を育ててきた。
私と未理は、ずっと公平に育てられてきた。
でも、未果だけはずっとひいきされている。
未果もそれを当たり前だと思っているから苦手だ。
未理が出掛けている今、部屋には私と未果しかいない。
私は仕方なく部屋の隅に座り本を開いた。
未果も宿題を始めた。見えない壁が貼られたようになる。
すると、未果は急に私に近付いてくると、私の顔の前に計算ドリルをつき出した。
「分からない、教えて」
無愛想にそう言った妹はなんてかわいくないのだろう。
仕方なく、私は教えることにした。
(未理、早く帰ってきて…)
そう、願いながら__
名前変え忘れてました><