【結衣の実話小説】*普通以上なんて望まない*

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8:結衣◆Sk:2019/02/06(水) 00:54

>>5の続きから

「未来ってかわいいよね〜♪」

来たこれ……私が一番苦手な言葉。

私、相場未来[アイバミク]11歳、小学六年生。
正直、自分は特別だと思っている。
かわいいってよく言われるし、
頭がいいともよく言われる。
自惚れだってわかってるけどね。

そして本題に戻ると、私の一番苦手な言葉が「かわいいよね」。
うらやましいと思う人もいるかも知れないけど、正直反応に困る。
妹の未理なら笑って「ありがと〜♪」ですませるんだろうけど。
私にはそんな高等技術使えないよ。

だから笑って曖昧に「そんなことないよ〜!!」って誤魔化しておいた。

双子の妹の未理は、私とは全然違う。
明るくて、いつも元気で笑っていて、
いつでも友達に囲まれているような。
私はいつも真面目そうな堅苦しい感じの空気が漂っていると思う。
特定の友達は出来ず、いつも話しかけてくる子と適当に過ごしている。

これが、普通だと思っていた小学六年生、春___


♪ななみ☆冬乃♪◆BQ:2019/02/06(水) 23:28 [返信]

>>8の続きから


「ただいま〜」

 私は家に帰ると真っ先に自分の部屋へ向かった。
 子供部屋で、姉妹共同だ。
 部屋には、未果の姿しか見えなかった。
 双子の妹、未理がいない理由は多分遊びに行ったからだろう。
 実は、私にはもう一人妹がいる。それが未果だ。
 未果は、私の一つ下で小学5年生。
 正直、未果は苦手だ。
 理由は、ひいきされているから。
 私の家は母子家庭で、父親がいない。
 母親は、女手一つで私達3姉妹を育ててきた。
 私と未理は、ずっと公平に育てられてきた。
 でも、未果だけはずっとひいきされている。
 未果もそれを当たり前だと思っているから苦手だ。
 
 未理が出掛けている今、部屋には私と未果しかいない。
 私は仕方なく部屋の隅に座り本を開いた。
 未果も宿題を始めた。見えない壁が貼られたようになる。
 すると、未果は急に私に近付いてくると、私の顔の前に計算ドリルをつき出した。

「分からない、教えて」

 無愛想にそう言った妹はなんてかわいくないのだろう。
 仕方なく、私は教えることにした。

(未理、早く帰ってきて…)

 そう、願いながら__


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