「俺の名前はユウトって言うんだ。歳は16。」
幼いの割には私よりも年上だった
「私はミキ。15歳よ」
自己紹介を済ませると私は急かして言った。
「早く、条件を探しましょうよ」
彼は穏やかに笑った。
「時間はあるんだ。まぁそう焦らなくてもいいさ。少し俺と街を廻って見ない?」
のんびりとした彼の様子に少しイラついた。
「私は帰りたいの!ここで無駄な時間を過ごすわけにはいかないの」
「あー」と納得したように彼は頷いた。
「ここでは時間の流れがないから大丈夫だよ。向こうの世界にいつ帰っても、君が
この異世界に迷い込む前の時間さ。
…それとも俺と街を廻るのがイヤなの?」
彼の悲しそうな瞳に私の良心が痛んだ。
彼も私と同じように不意に異世界へ飛んだのだろう。
きっと話し相手が欲しかったのだ。
「いいよ。行こう」
ごめんなさいー。誤字の訂正です。
>>8の二行目
「幼いの割」にではなく
「幼い印象の割」にでした。