空無調ホリズライツェ

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8:匿名:2022/06/24(金) 19:11

すると、私は予想外の展開に目を丸くしてしまう。

なんと彼は───私が持っていたはずのキャリーバッグを手にしていたのだ。

「…なんで………っ」

怒りが沸き起こってくると耐えきれず私は彼の方に近づいて行く。

抑えきれずに気付けば行動してしまっている私が居たのだ。

「ねえ、どうして持ってるのよ……それりいりのだから。返して!」

「じゃあついて来いよ」

相手は真面目な顔で言って退けているものの私は本気だった。私のことを馬鹿にしているのだろうか?

「どういう事……?」

彼は私の独り言を無視して公園から出て行こうとしている、しかし落ち込んでいてもしょうがない。

下を向いてでもついて行くしかないのだ。


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