お久しぶりです!
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>>319
修学旅行先の京都で、不良にさらわれた茅野と神崎を助けた、その日の夜。旅館での会話からスタートです。
片「好きな人?」
中「そう、こういう時はそういう話で盛り上がるもんでしょ?」
倉「はーい、私は烏間先生ー!」
中「はいはい、そういうのはみんなそうでしょ。クラスの男子だったら例えばって話」
倉「えー」
女子の部屋では好きな男子に関する話で盛り上がっていた。
磯貝がかっこいいんじゃないか、とか。前原もいいよね、などなど。カルマに関しては「素行さえよけりゃね」という話になっていた。
海「みんな何してんの?」
そこへ風呂から上がってきた海がやってきた。
中村はひどく驚いたような顔をしながら大声で、
中「何故に男子が女子部屋に来る!?」
海「え!? ちょっと待ってよ」
中「あはは、ウソウソ。海が女子だってことはみんなわかってるから」
海「あー、ビビったぁ…」
茅「ねぇねぇ、海は好きな子とかいないの? クラスじゃなくてもさ、ビッチ先生の後輩だからハニートラップとかちょっとかじってるでしょ?」
海「いやぁ、私はそんなにハニートラップは得意分野じゃないんだよね」
矢「気になった人とか、世界に1人くらいはいたでしょ?」
海「うーん…。ほとんど大人を相手にしてたからなぁ…、同い年とか近い年の人と接点なんてほぼなかったし」
倉「じゃあさ、クラスの男子は?」
中「世界でいなかったら、クラスだよね。気になる男子、いる?」
海「いきなりそれ⁉ うーん…、あっ。でもいたわ。世界を渡り歩いて1人だけだけど、好きになった子」
茅「誰だれ⁉」
女子はみんな、興味津々で海の次の言葉を待った。
海「私が小6くらいの頃かな。ちょうどその日は夏の時期だったんだけどさ、久しぶりに日本に戻ってきたんだ。たまたま公園にいたら、そこで仲良くなった同い年がいたんだ。本当に一時の出会いだったんだけど、その時だけ。自分が殺し屋だってこと、忘れられたなぁ…」
何故かしんみりした空気になってしまった。
海「なぁんてね。ところでさ、有希子はいないの? 好きな人」
神「え、私? 特には…」
茅「えぇ? 本当かなぁ?」
茅野を筆頭にして、神崎をいじり始めた。
そこへビッチ先生が入ってくる。
ビ「おーい、ガキども。どうせ夜通しおしゃべりすんでしょ、あんまり騒ぐんじゃないわよ」
矢「ねぇねぇ、ビッチ先生の仕事の話聞きたい!」
ビ「何よいきなり」
倉「普段の授業よりタメになりそう!」
ビ「なんですって⁉」
女子部屋では、これからビッチ先生の仕事の話で盛り上がろうとしていた。
一方、男子部屋では。
前「やっぱ、1位は神崎か」
三「てか、何気に海が2位ってところが驚き」
岡「いやぁ、まさかの女子っていうギャップがねぇ…」
岡島はニヤニヤしながら「女子で気になる子ランキング」に見入っていた。
前「この前、海を口説こうとしたらさ、たった一言。『じゃあねー』って手ぇ振られたわ。逃げ方がうまいのなんのって」
杉「すげぇな」
誰が誰に入れたという話になり、そこへカルマが加わって、さらに盛り上がった。
そして、そろそろ話が出尽くした頃…。
磯「じゃ、みんな。このことは男子の秘密な。バレたくない奴が大半だろうし…」
皆「あ」
男子全員の視線の先。そこには殺せんせーの姿が!
襖がパタンと閉まる…。
前「メモって逃げやがった! 殺せ!」
結局は暗殺になってしまう、3年E組の修学旅行だった。
渚side
渚「そういえば今日から転校生が来るんだよね」
修学旅行も終わり、今日からまた学校。
僕は朝の登校中に杉野に転校生のことについて話していた。
杉「な、どんな奴なんだろうな」
岡「そのことなんだけどよー、俺。烏間先生に昨日、写真とかないですかってメールしたのよ。そしたらこれが返ってきた」
スマホの画面に表示されたのは紫色の髪の女の子だった。
杉「うおっ、女子か⁉」
海「おはよー」
岡「……いや、もしかしたら男子かもしれねぇぞ」
海「なんの話?」
首をかしげる海に僕は苦笑しながら校舎に入った。
教室のドアを開けると…。
杉「なんだ、あの黒いの…」
原さんの席の後ろにいた…というよりあったのは、紫色の髪の女の子ではなく、黒くて大きな箱だった。
起動音がした瞬間、画面と思われる場所から人の顔が表示された。
?「おはようございます、みなさん」
機械的な声、紫色の髪、まっすぐ前を向いている瞳…。
もしかして…。
?「はじめまして、今日から転校する自律思考固定砲台といいます」
杉「そうきたか!」
朝のホームルーム。
烏「ノ、ノルウェーから転校してきた…、自律思考固定砲台さんだ」
転校生はまさかの、機械だった。
しかも烏間先生の話によると、彼女は立派な生徒であるため、殺せんせーは彼女に危害を加えることは不可能らしい。
殺「自律思考固定砲台さん、あなたを歓迎します」
砲台「よろしくお願いします」
そして、その日の授業のことだった。
ガチャン、ガチャン!
授業中に不可解な音が鳴り響いた。
明らかに後ろから…。
そっと振り向くと、自律思考固定砲台が銃を展開していた!
渚「何あれ!」
杉「かっけー!」
砲台「攻撃を開始します」
対せんせーBB弾が、その銃口から発射された!!
殺「ショットガン4門、機関銃2門! ここの生徒は当たり前にやっています。それから、授業中の発砲は禁止ですよ」
殺せんせーは相変わらず器用に攻撃を避けながら、挙句、チョークでBB弾をはじいた。
砲台「気をつけます。それでは、次の攻撃に入ります」
ぜ、全然話を聞いていない。
というよりも、理解していないのかも…。
再び発射される対せんせーBB弾!
やっぱり殺せんせーは器用に避ける。
そして、再びチョークで…。
皆「!?」
殺せんせーの指が吹っ飛ばされた!
黒板にベタリとついた、殺せんせーの指の残骸…。
砲台「左指先の破壊を確認。次の射撃で殺せる確率0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確率0.003%未満。卒業までに殺せる確率、90%以上」
殺「にゅぅ…」
やっぱり転校生は、ただ者じゃない。
一方で、律の隣に座っている海は、平然とした顔をしていた。
まるで、興味もなさそうな、そんな顔だった。