暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part4♪

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328:凪海:2016/03/27(日) 16:39 ID:iRk

>>327

渚side

渚「そういえば今日から転校生が来るんだよね」

修学旅行も終わり、今日からまた学校。
僕は朝の登校中に杉野に転校生のことについて話していた。

杉「な、どんな奴なんだろうな」
岡「そのことなんだけどよー、俺。烏間先生に昨日、写真とかないですかってメールしたのよ。そしたらこれが返ってきた」

スマホの画面に表示されたのは紫色の髪の女の子だった。

杉「うおっ、女子か⁉」
海「おはよー」
岡「……いや、もしかしたら男子かもしれねぇぞ」
海「なんの話?」

首をかしげる海に僕は苦笑しながら校舎に入った。
教室のドアを開けると…。

杉「なんだ、あの黒いの…」

原さんの席の後ろにいた…というよりあったのは、紫色の髪の女の子ではなく、黒くて大きな箱だった。
起動音がした瞬間、画面と思われる場所から人の顔が表示された。

?「おはようございます、みなさん」

機械的な声、紫色の髪、まっすぐ前を向いている瞳…。
もしかして…。

?「はじめまして、今日から転校する自律思考固定砲台といいます」
杉「そうきたか!」

朝のホームルーム。

烏「ノ、ノルウェーから転校してきた…、自律思考固定砲台さんだ」

転校生はまさかの、機械だった。
しかも烏間先生の話によると、彼女は立派な生徒であるため、殺せんせーは彼女に危害を加えることは不可能らしい。

殺「自律思考固定砲台さん、あなたを歓迎します」
砲台「よろしくお願いします」

そして、その日の授業のことだった。
ガチャン、ガチャン!
授業中に不可解な音が鳴り響いた。
明らかに後ろから…。
そっと振り向くと、自律思考固定砲台が銃を展開していた!

渚「何あれ!」
杉「かっけー!」
砲台「攻撃を開始します」

対せんせーBB弾が、その銃口から発射された!!

殺「ショットガン4門、機関銃2門! ここの生徒は当たり前にやっています。それから、授業中の発砲は禁止ですよ」

殺せんせーは相変わらず器用に攻撃を避けながら、挙句、チョークでBB弾をはじいた。

砲台「気をつけます。それでは、次の攻撃に入ります」

ぜ、全然話を聞いていない。
というよりも、理解していないのかも…。
再び発射される対せんせーBB弾!
やっぱり殺せんせーは器用に避ける。
そして、再びチョークで…。

皆「!?」

殺せんせーの指が吹っ飛ばされた!
黒板にベタリとついた、殺せんせーの指の残骸…。

砲台「左指先の破壊を確認。次の射撃で殺せる確率0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確率0.003%未満。卒業までに殺せる確率、90%以上」
殺「にゅぅ…」

やっぱり転校生は、ただ者じゃない。
一方で、律の隣に座っている海は、平然とした顔をしていた。
まるで、興味もなさそうな、そんな顔だった。


凪海:2016/03/27(日) 23:00 ID:2bc [返信]


結局、機械仕掛けの転校生の暗殺は、1日中続いたのだった。
ちなみに、転がった対せんせーBB弾は僕らが片付ける羽目に…。
そして、次の日。

砲台「殺せんせー、これでは銃を展開できません。拘束を解いてください」

自律思考固定砲台さんはガムテでぐるぐる巻きにされていた。

殺「そう言われましてもねぇ」
砲台「これは明らかに私への危害とお見受けしますが…」
寺「ちげぇよ」

ガムテを投げたのは、寺坂くんだった。

寺「やったのは俺だよ。どう考えたって授業の邪魔だろ。常識くらい、身につけてから来いよ、ポンコツ」
管「ま、機械にはわからないよ、常識は」
原「授業終わったらちゃんと解いてあげるから」

その日の授業は、安心して受けることができたんだけど…。
自律思考固定砲台さん、大丈夫かな。

渚「なんて、そんな心配いらなかったかも」
砲台「おはようございます、皆さん!」
杉「えぇ⁉」

ビジュアルが、大幅に変わっていた…。
いったい何があったのやら。

殺「実は昨夜、少し彼女をいじらせて…もとい性能アップさせてみました。あ、ちなみに彼女の殺意はいじっていませんのでご安心ください。彼女がいれば暗殺の幅は格段に上がるでしょう」
不「ねぇ、自律思考固定砲台ってさ、なんか長くない?」
原「たしかにそうねぇ」
不「自律……………あ! 律はどう?」
千「安直だな」
不「えぇ⁉ かわいいよー」
前「お前はどうなんだ?」
砲台「………では、律とお呼びください」

律を中心に、休み時間は賑わっていた。

岡野「すごーい」

机の上にはミロのヴィーナスが置かれていた。
実はこれ、律が自分の中でプログラミングして作ったらしい。
いくらなんでもすごすぎる!

矢「花とかも作れる?」
律「いえ。では、花のデータ収集をしておきます…あ、王手です、千葉くん」
千「さ、3局目でもう勝てなくなった…」

1人…もとい1台で数人を相手をしている。
器用すぎる…。

ガタッ

椅子を引く音が聞こえた。
海だった。

渚「どうしたの、海」
海「ううん、別に。ただ、最初は機械を転校生にするなんてって、ちょっと呆れてたけど、仲良くなれそう」
律「あ、えっと…」
海「律、私のことは海でいいよ」

律は少し驚いたような顔をした。

律「はい。では海さん。ちょっと質問をよろしいでしょうか。2点なんですが」
海「? いいけど」
律「では、まずは1点目。海さんはもう1人の転校生暗殺者なのですが?」
海「…いやま、転校生暗殺者だけど、私は招かれざる客みたいなもんだよ」
皆「⁉」

何、それ。

海「なぁんてね。で、次は?」

僕らが海を質問攻めしようとした時、海はそれを察したのか急いで会話を次に持っていった。

律「はい。では、2点目。あなたから微弱な電波を感じるのですが…これはいったい?」

微弱な、電波?

渚「携帯とかじゃなくて?」
律「はい。全く違います」
海「……あ、もしかしてあれかも」



海「いやぁ、実は今日、シリアル食べてたんだけどさ寝ぼけてて。たぶんICチップを飲み込んじゃった可能性が…」
皆「はぁ⁉」
海「まぁ、大したデータ入ってなかったし。別にいいんだけどね」

海はケラケラ笑いながら教室をでていった。


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