暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part4♪

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942:凪海◆3A:2016/04/18(月) 23:35 ID:ySs

>>909

渚side

 うーっ、頭痛い……。
 そう思いながら目を覚ますと、そこは自分の部屋じゃなかった。
 あ、そっか。今、殺せんせー暗殺のためにクラスで合宿の最中だったんだった。そう思いながら辺りを見回すと……。

「え、もう朝っ⁉」

 慌てて起きて外へと急いだ。部屋の中はたたまれた布団だらけで、すでにみんな起きていることがうかがえたからだ。

「ごめん‼ 寝坊し……あれ?」

 なんでみんな、外で寝てるの? しかも、超体育着を着て。
 新しい訓練……ってわけでもなさそうだし、まさか朝練してたのかな?
 それにしても、昨日の夕飯のまんまなんだけど。バーベキュー用のコンロとかだしっぱなしだし……。
 
 カタッ

 後ろ――校舎の中で音がしたから振り返って見ると、

「あ、茅野。おはよう」

 そこには茅野がいた。茅野は眠たそうにまぶたをこすって、それから僕の顔をまじまじと見つめてきた。
 え、何かついてるかな?

「な、なななななな、なぎ、なぎ、さ……」

 ?
 茅野はかなり動揺しているようで、僕の顔をしっかり認識するなり、顔を真っ赤にしてどこかへ走っていってしまった。

「え、茅野⁉ おーい」

 僕は声をかけたけど、止まってくれそうになかった。
 いったい何が……。

「……ん? って、渚っ!」
「うわっ! 杉野か……。おはよう」
「おい、みんな。渚が起きたぞっ!」

 杉野の声にみんなが次々と起きだした。

「渚っ!」
「よかったー」
「心配したんだぞ」
「もう体調は平気なの?」

 え、え、え、え⁉
 僕は何が起こっているのか理解できず、みんなの質問責めに慌てるしかない。
 いったい何があったの?

「って、おい。渚、フツーすぎないか?」

 フ、フツーって何!

「あれ、ホントだ」
「ねぇねぇ、渚くん」

 カルマくんがにやにやしながら聞いてきた。
 い、いつものいたずらを考えているときの顔だ……。

「何があったのか、自分の姿見て分からない?」
「すが、た……?」

 僕は首を傾げて、なんとなく自分の格好を見返した。
 え……。

「何これーーーーーーーーーーーーっっ‼」

 な、なんで女装してんのさ、僕‼
 挙句、髪の毛もヘアゴムないしっ‼

「ど、どうして⁉」
「それはー、渚くんが自分の意志で着たんだよー」

 中村さんが笑いながら言ってきた。

「ウソでしょ! それ、絶対ウソでしょっっ‼」
「ホントだってば。ねぇ、みんな」

 中村さんの声に、みんながうなずいた。1人も残らず、本当に全員うなずいていた。
 
「え、え、え、え、え??」

 頭が混乱してきた……。ただでさえ頭痛がするのに、なんで? 意味がわからないっっ‼

「さらに、さらに。とんでもない証拠写真もあるけ……」
「やめてーーーーーーーーーーーっっ‼」

 カルマくんが言い終える前に、茅野がどこからかすっ飛んできた。そして、カルマくんが手にしていたスマホを手から奪い取って、それを死守し始めた。

「ぜーーーーーったい、やめて! お願いだから、やめてっっ!」

 な、なんでそんなに必死そうな顔をしているんだ、茅野は……。


凪海◆3A:2016/04/20(水) 00:32 ID:ySs [返信]


 その日、ずっと僕は茅野に避けられていた。
 例えば。

「ねぇ、茅野。ここなんだけど……」
「あ、奥田さん。ちょっとさ」

 とか。
 歩いているときに肩がぶつかって。

「あ、ごめん」

 と言うと、顔を真っ赤にして一目散に逃げちゃうんだ。何故か。
 というより、どうして逃げるんだ?

「ねぇ、カルマくん」
「うーん?」
「今日、すっごい茅野に避けられてるんだけど。僕、なんかしたかな?」

 すると、カルマくんはにやにや笑って。

「自分の胸に聞いてみな」

 と謎の答え。
 みんなも、あきれてたり、にやにやしてたり。
 い、意味がわからない……。

 その日の夕飯はカレーだった。
 明日で合宿も終わりだ。でも、計画はスムーズに進んだから、あとは今後の予定とか綿密に立ててっと。
 それから僕らは山の下にあるお風呂屋さんに行った。
 ふー、さっぱりした。思えば昨日、お風呂に入っていなかったような……。まぁ、いっか。

「あれ、茅野」
「な、渚……」

 ちょうどお風呂あがりの茅野と、お風呂屋さんの玄関ででくわした。彼女はフルーツ牛乳の瓶を持っていた。
 お風呂あがりのせいか、顔が真っ赤だった。でも、なんかますます赤くなってるような……。
 気のせいかな。

「ね、ねぇ。渚」

 いきなり向こうから話しかけられた。
 僕は思わずほっとした。

「あー、よかった」
「え?」
「あ、ごめん。今日、なんだか一日じゅうずっと避けられてたような気がしたからさ、てっきり嫌われたんじゃないかって思っちゃって」
「そ、そんなことないっ! むしろ……えぁっ、な、なんでもないよっ‼」

 ??

「で、何?」
「あ。えーっとさ、渚。もう頭痛くないの?」
「うん。全然平気。朝、ちょっと痛かったんだけど、もう治った」
「そ、そう……」

 沈黙……。
 うーん、この沈黙どうにかならないかなぁ……。
 あ、ところで。

「昨日も思ったんだけどさ、茅野って髪を下ろしてた方が似合うよね」
「え⁉」

 え、何その反応。
 あれ、そういえば。昨日、茅野って髪下ろしてたっけ? いつも通り、髪を2つに結わいてた気がするんだけど。
 うーん……、記憶に混乱が。

「渚?」
「ごめん、茅野。変なこと言ったね」
「う、ううん! き、気にしてないからっ‼」

 そう言って茅野はいきなりフルーツ牛乳の瓶を僕に差し出してきた。

「これ、飲んでっ!」
「って、それ。茅野が自分で買ったやつじゃ」
「だ、だだだ、大丈夫! 私、ポケットにもう1本あるから。ほらっ」

 たしかに、茅野のポケットは瓶の形のふくらみがあった。

「そ、それとさ、渚」
「うん?」
「人にぺ、ペットボトルとか買うときは、その……。自分の分と相手の分を、買っておいた方がいいよっ!」
「わ、わかった……」

 なんだかよくわからないけど、とりあえず。

「アドバイスありがと、茅野」
「ううんっ! ど、どういたしまして。それじゃ、おやすみっ!」

 そう言って、1人で帰っていった。

「うん、おやすみっ!」

 僕はその背中に声をかけた。
 それにしても、1人で帰らせるのはまずかったかなぁ。


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 一応、ここで終了ってことにさせていただきます。きったない終わり方だけど、てか後味悪っ! でも文才ないから終わらせ方がよくわからなくて泣ける……( ノД`)シクシク…

 ここで決をとりたいです。
 個人的に満足できないので、続きを書こうと思うのだが。続きが気になる人、いる?

 それと、専スレのほうで今回の話のウラバナシをしようと思ってまぁす。


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