林檎))やっぱりか。考えてることが面白いw
「あははっ、気になるでしょ?ね、ね?」
これはあたしの使命だから。絶対、動かさないよ?
「動いたら、死んじゃうよ?」
まぁ、そう言わなくてもみんな動かない。
……真実を知りたい、ってことだよね。
「じゃ、話すよ?夢中になっちゃうかもね〜♪」
「あたし達ヒト型もね、魔導士なの。それに加えてあんた達にはないものもあるの。」
ーーーそれが、機械ラクリマ。あたし達の中には、機械ラクリマが入っている。
それで、少しの怪我じゃ死んじゃわない。でも、コアっていうのを壊されちゃうと、ショートしちゃう。
そのコアは、一人一人鍵として渡されてる。もちろん、ヒト型だけね。
よし、じゃあ次は、魔導士の誕生。>>421を説明。
ね、簡単な話でしょ?だからあたし達は、魔導士でもヒトの命を奪わずに生きていける技術を作りながら、各ギルドにある魔力充電カプセルを破壊していった。それで、今日はここの、っていうわけ。ーーー
「ねぇ、どうだった?それでも、正義って言える?…最近、魔導省に連れ去られる住民が急増してるんだって…それってさ、あんた達のために全員、殺されてんだよ?」
少し下げていた頭を上にする。まあ、やっぱり全員驚いている。
「あたし達のボス、メイビス様は、この世界を救いたい。だから今日もやってきたの」
牢屋に入れられようと、埋め立てされようと、あたしは絶対に、ジェラール様の後をついていく。
「……それが、お前らの正義か。」
「ん?…あたし達も、分かってるよ。カプセルを破壊するたび、怪我人もいる。…だったらさ、あんた達だって、その“犠牲”を使って生きている。一緒だよ。違うのは、それと同じ未来があるか、その未来をなくすかだよ」
赤い髪の…エルザ?は唇を噛み締めている。あぁ、傷ついちゃうなぁ、あれ。
「あのさ、あんた達がオッケーしてくれれば、いいんだよね。そうすれば、破壊もやめることができる。」
未だに驚いている第一部隊の顔を見渡す。
「そうなのです、ルーシィ。魔導士は、善でも悪でもありません。もちろん、私達もです。。」
後ろから突然声が掛かってきた。こ、この声、は…
「…存じ上げています、主様。」
綺麗な幼い少女はあたし達のボスであり、天才博士。
「たった今、破壊は完了しました。これで世界からカプセルは消えました。」
そこで主様はふっと目を伏せる。とても、切なそうに。
きっと、過去のあの人を、思い出しているんだね。
(…ゼレフ博士)
「そして、交渉も済みました。今日から、私達星霊、貴方達ギルドは、同盟を組みました。」
主様はそっと目を開けた。もう戦わなくて済むの…?それって、嬉しいんだけど…
「あ、あの、主様…あたし達はもう、要りませんか?」
怖い、必要とされなくなったら、嫌だ、嫌だ嫌だ。
望む答えを言ってくれるのか、分かんない。
「…そんなこと、ありません。今まで一緒に歩いてきたんですから、これからも一緒に歩んでいきましょう」
きっと、あたしのもう一つの人格は消えるんだろうね。…でも、これもあたしの一部。
すっと、心に閉まっておくよ。
「炎よ、消えろ。」
主様が魔法を使って炎を消せば、空には星空。
ーーーーもう、この世界は平和だよね。
終