〜星空は知っている〜
「どうだった?」
若武は、上杉と黒木が帰ってくるとすぐ口を開いた。
二人は、聞き込みでの結果を話し始めた。
「まず、川樹。そいつは、先週から出張に行ってるらしい」
「そうか、じゃあ川樹は除外だな」
若武は、腕を組みうんうんと頷く。
その様子に上杉は、ケッと言いたそうな顔をしている。
「野河は、80歳の老人。介護がないと動けないし食べれないらしい。でも今はちょうどそいつの息子が来てるらしいぜ」
「じゃあ、野川さんの息子が憂さ晴らしにアーヤをさらたってことは?」
小塚の意見にいち早く反応したのは上杉だった。
首をゆっくり振って否定する。
「それはないな。立花を拉致ったら、その爺さんにばれる。黒木に調べてもらったら、そこは部屋数が一つしかねーらしい」
「じゃあ爺さんがいなかったらそうなんだ?」
疑問を口に出した若武をキッとにらむ。
立花が見つからないストレスや、なっかな化調査が進まないためか。
「いいか、今小塚は憂さ晴らしって言ったんだよ!その爺さんは介護がなきゃだめで徘徊なんてとても無理だ。
それにとっくに死んでたら憂さ晴らしにもなんねーだろ」
あまりの迫力に、若武は、驚く。
小塚はポカーンとして、黒木はクスッとする。
「そうカッカすんなよ。で、最後の山野(>>245は山野井→山野)だけど、定年退職したおっさん。
小塚、そいつの車見たなら何か気づかなかったか?」
「ああ。大したことじゃないけど、タイヤに土がついてて、あそこと同じものだった」
胸ポケットから、砂が入ってるビニール手袋を出してみせる。
そして、判断した内容が一気に話した。
「この辺の土はね、土っていうより砂利なんだ。でも僕たちがいたところは、きめが細かい土。
その土は多分上らないと付かないから、その車は僕たちのところにいたんだ」
「やっぱりだ」と、黒木が長い指をパチンとならした。
若武の目が、さっさと教えろ!といっていて、苦笑する。
「そいつは、土日ではよくライブに行ってた。それも、小さい子のね」
「それってつまり…」
皆が顔を合わせる。
その瞬間、顔が真っ青になった。
「ロリコンだろ!いや、アーヤ可愛いからしょうがねーけど!でも許さねー!!」
「ああ、許せないのは俺も同じだ。だから、取り返しに行こう」
最後までの言葉を聞かず、若武は山野の家に向かおうとした。
その腕を上杉が引っ張り連れ戻す。
「おい、何すんだよ!アーヤを助けに…」
「俺はな、結構切れてんだよ」
目がキラッと光るのを見逃さなかった。
と同時に寒気もする。
「な、何をするんだ上杉…?」
「簡単だよ、俺たちから立花を奪ったらどうなるか知らせてや「どうした?」ろうゼ…」
上杉が語る途中で声が入る。
でも、若武でも黒木でも小塚でもない。
ゆっくり振り返ってみると、背の高い人影が最初に瞳に映った。
>>248ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァあ、あ、あ、アーヤは可愛いから誘拐されたのか!!!
>>249みさ(*´ω`)人(´ω`*)オヒサー♪これからも頑張って👊😆🎵応援してるよ!(*ゝω・*)