暗殺教室〜僕らは殺し合う

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8:かわいいねこ。:2016/04/16(土) 21:39 ID:BUI

カルマside

元気に走っていく朱蘭の後ろ姿を見届ける。
…こんなに心音がうるさくなったのは初めてだ。
気持ち悪い、自分の知らない感情で押し潰されていく。

「…よし、行くか。」

この胸のモヤモヤを消したくなった俺は、取り敢えず走り出した。



律『木村正義さん逮捕です!残り5人、7分です。頑張ってください♪』

E組のみんなを手加減なんてせずに捕まえていく。
カルマもそれなりに捕まえている。
…前方に茅野さん発見。

「…後ろ。」

茅野さんの耳元で囁くと、彼女は肩を揺らした。
やっぱり気づいてなかったか〜。

「こ、紅姫さん?!」

「そ、紅姫。それにしても熱心に前を見てたけど〜?」

内心、ニヤつく。
…いや、顔にも出てるだろう。
彼女が何を見てたのかは大体予想がつく。
だって、茅野さんの前には…ね。

「え?…あっ、な、何でもないよっ。プリンの事考えてて…」

「ふーん…」

なんか慌てる彼女が可愛い、なんて。
恋の力って凄いものだね。

「…潮田さん、いいよね。」

もう一回茅野さんの耳元で囁いてから他の標的を探す。
…でも、あたしって律に気づかれないほど存在感薄いのかな?
なんかショック…。

さっき茅野さんが見ていた草原を目がける。
彼も彼なりに息を殺しているんだろう。
気配が感じられない。

「…はい、潮田さん捕まえた。」

「うわっ…紅姫さんか、びっくりしたぁ…」

「茅野さんも言ってた。じゃーね。」

律『茅野さん、潮田さん逮捕♪』

制限時間は後5分、残った人は…
イリーナ・イエラビッチ先生って…
最近見ないと思ったら、ここで働いてるとはね〜。

律『イリーナ先生逮捕!泥棒の負けとなります♪』

おぉ、カルマもナイスじゃん。
…これでお菓子はあたしのものに、ふふ。


かわいいねこ:2016/04/20(水) 20:09 ID:BUI [返信]

あ、ありがとうございます!>>8は岡野達が時間切れになり、カルマと朱蘭が鬼になっています。

そして、お菓子は優勝者の景品です。


かわいいねこ。:2016/05/05(木) 21:11 ID:In. [返信]

>>7>>8の間にこれを入れてください!



『磯貝くんと岡野さん、ダウンです!よって一回目の鬼ごっこは終了となります♪』

まだ開始から10分も経っていないのにもう?!
結局一回目で捕まったのは僕だけ。
チャットでもいろんな言葉が飛び交っている。

中二半『あれ、もう?』
女たらしクソ野郎『マジか〜。あの2人がダウンって結構すごい奴がいるってことだろ?』
永遠のゼロ『うーん…木村君とか?』
ジャスティス『俺っ?!追いかけられてないけど…』
ポニーテールと乳『じゃあ片岡さんとか!』
凛として説教『え?違うけど…』

…きっと、転校生のえいきょうだろう。
彼女は運動神経がいいのか…
続いて2回戦、業君と紅姫さんペア。
…なんか、嫌な予感しかしない。

ーーーーーーーーー

「どうする?紅姫さん。」

「朱蘭でいい。えっとー、このクラスは28人、あたしを入れて29人…」

「…あれ、さっきと口調変わってない?」

「あぁ、さっきまでは仕事モードだったからね。クラスに馴染むには駄目だと思って。」

木の上であたし達は話していた。
体育の鬼ごっこ、あたしはあの赤羽業と同じペアになった。
いや、そこまで好きじゃないよ、あぁでも好きか。…って何言ってんのあたし…

「ふーん…ねぇ朱蘭さん。」

「…だから、朱蘭でいい。」

朱蘭“さん”って呼ばれるのは嫌い。
正面から向き合いたい人との間に壁を作りたくない。
しかも、す、好きな人…なわけだし。

「じゃあ朱蘭。何で殺せんせーに危害を加えられたの」

…どういうこと?
いや、ナイフを当てたからじゃないの?
意味分かんない。

「何でって、ナイフを当てたから。」

「あー、朱蘭ってそういう系か…ま、いいや。」

「え、何よ。」

なんか逆に気になるんだけど。
…って、授業中なんだった。
鬼ごっこの優勝ペアには殺せんせからお菓子を奢ってもらえるらしい。
しかも、好きなだけ。

「…お菓子、貰う。」

「お菓子…あぁ、景品ね。」

「お菓子は絶対渡さない…!」

くー、そろそろ行きますか!
ピョンと降りて赤羽業を見上げる。

「赤羽さん、殺るからには本気で!」

「…カルマ、そう呼んで。」

…彼は、照れ臭そうにそっぽを向く。
か、可愛い…!
でも名前呼びとか、嬉しすぎる。

ねぇカルマ、

「…じゃあカルマ!後でね〜!」

…こんなに胸が高鳴るのは、君の前だけだよ。


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