怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(3)

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438:神出鬼没:2016/05/05(木) 17:21 ID:.NY

>>437の後半です。文字数の問題で分けました。感想くれると嬉しいです

「怪盗レッドというのは神出鬼没な存在で一般市民からはヒーローとして慕われている。まぁ、そのおかげでいくつものの組織が壊滅したんだけどさ、今は2代目だけど恐ろしく人間離れしていてね…」

「人間離れ…か…」

つい先程まで餌をつついていた魚は、完全に餌に食いつている
餌に食いついた魚は、絶対に釣り上げなければならない
2枚の怪盗レッドの写真を手に取り始めたアーテルを見ながらもう少し詳しく話すことにした

「飛鳥という少女は、実行担当で、かなり運動神経は高く、確かに巨大な銅像をひと蹴りで倒したそうだ。あとケイはナビ担当だ。IQ200でかなり頭が切れる、監視カメラなんて一瞬でハッキングするような人物だ」

「ほぅ…、つまりお前はケイの存在に恐れているのか?」

完全に釣り上げることに成功した
エスポワールは、心の中でひっそりと笑みを浮かる
この依頼さえ受けてくればこちらのものだからだ
あとは、アーテルからの問いに正直に答えるだけ
獰猛な獣のような瞳で見つめるアーテルに答えを出した

「あぁ、そのとおりだ!ケイは、ネットワークの海では海賊王と言うべきような存在だよ。だから敵の弱点のかすぐに掴んでしまうんだ。でもアーテル、君の能力はどんなに頭が賢い相手でも簡単に倒す、そんな能力だろう?」

「まぁな、この能力でよければな」

そう言って、アーテルは手元のコーヒーカップに触れた瞬間、小さな雷がコーヒーカップに直撃して、一瞬のうちに鮮やかな色を持つ花に変わった
アーテルの能力、それは【作り変える】
ある程度の量さえあれば、生き物だろうが機械だろうが別のものに作り変える
もちろん、自分自身の容姿も作り変えることだって出来るのだ
こんなトリッキーな能力を目の前でやれば未知の美しさに心を奪われるだろう
目の前で見せられた能力にエスポワールは思わず拍手を贈った

「では、この依頼をアーテルに任せます」

「あぁ、わかった。…あ、そうそうあともう一つ条件があるのだが」

「なんですか?」

「もしも、怪盗レッドと一緒に響かファンタジスタを捕獲した場合、報酬は水増ししてくれよ」

「えぇ、わかりました」

その言葉と共にドアが閉まる音が響いた
このお話は、アーテルという人物が怪盗レッドを捕獲する
そんな話である


神出鬼没:2016/05/08(日) 08:57 ID:GVs [返信]

>>438の続き

「これでやっと、父さんが認めてくれる…」

アーテルが去った後、エスポワールはそんなことを呟いた
エスポワールは、ディーオという組織の幹部だが残念なことに上面だけで、ほぼエスポワールの父であるスヴェートがほぼ支配している状況だ
エスポワールは、アーテルと同じように非道な実験施設で生まれたものである
壊滅後は、スヴェートの手によって養子という形で引き取られたのだ
もちろん、あの非道な実験施設で生まれたのだから未知なる能力を持っているだろうと思われていたのだが、悲しい事に能力は開花せず期待していたスヴェートを裏切るようになってしまい、エスポワールは何度も自分自身を責めた
同時に、何か役立つ能力を身につけようと努力してプロハッカーと戦えるぐらいのパソコン技術を身につけたが父の反応はいまいち
逆に、人身売買として売られる人間を見るたびに施設にいた頃の記憶を思い出し、悲しいそうで助ける事さえも出来ない歯痒い複雑な気持ちを抱えるのだった
とはいえ、エスポワールはもう大人である
父を超えることさえできなければ、認めさせなければ、裏社会に生きる事は出来ないのだから

「…大丈夫だ、自分が捕まえるんじゃない…、相手に渡すだけなんだ…」

エスポワールは自分に暗示を掛けるように呟くのだ


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