怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(3)

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485:神出鬼没:2016/05/08(日) 08:59 ID:GVs

>>484後半です。口調がおかしいかもしれません。
アーテル、そこをどけ!というテーマで書きました

場所は人が賑やかな街へと変わる
怪盗レッド実行担当をしている紅月飛鳥は、道端で一匹の黒猫を撫で回していた

「この猫、人間慣れしているのかな?物凄く甘えてくるな〜、かわいい!」

そう、この黒猫の正体はアーテルである
なぜそんな姿をしているかというと飛鳥達の居場所を掴むためだ
顔がわかっても居場所さえ分からなければ宝の持ち腐れとなってしまう
難しい依頼でも簡単な依頼でも確実にやらなければ意味がない
そんな訳でわざと懐いているふりをしているのだ

「あ、顎の下が気持ちいいの?」

…わざと懐いているふりをしているのだ…たぶん
顎の下を撫で回す飛鳥とゴロゴロと鳴き声を上げる黒猫アーテルの元に小柄の少年が来た
アーテルは、横目で小柄の少年を確認する
あの小柄の少年の正体はケイだろう
どうやら、二人は帰宅部らしくほかの友達は部活中であるとのこと
ならば、一層都合がいいとアーテルは思った
ケイを猫の魅了で堕とし居場所を突き止め生捕りにするという策略が出来あっがった瞬間、ケイは突拍子のない事を言った

「黒のマンチカンか…、この猫、珍しい眼の色をしているな」

「え?この眼の色って珍しいの?」

「あぁ、普通はグリーン(緑色)、ヘーゼル(ヘーゼルナッツの色)、アンバー(琥珀色)、カッパー(銅色)だ。珍しい色でもブルー(青色)とレッド(赤色)ぐらいだ」

「えーっと、…取り敢えずかなり沢山の種類の眼の色があるんだね」

「とりあえず、基本的に緑と黄色が普通で、青が珍しい色だ」

少々、専門の人にしか分からないような単語がケイの口から出たためか飛鳥は頭を抱え込んでいる
その傍らでアーテルは、嫌な汗が背中を伝わるのを感じていた
現在の黒猫アーテルの眼の色は紫
いうも依頼をする時は、黒猫の姿になっては、子供と戯れたりターゲットと個室で戯れてから殺害したりしていたが為に眼の色なんて気にしてなかったのである

ーこれは、不味い…そもそも自分の眼の色も紫だ
ーこの先、人間の姿をしなければならない時にばれる可能性が高まる
ーというか、なぜそこまで詳しい?もしかして、…割とくだらないことでも調べているのか?

作戦を変更しながら心の中で呟きつつもケイに警戒した
エスポワールからもかなり危険人物だと言われていたがここまでとは思ってなかったのである
しかし、そんな思考は次のセリフで吹き飛んだ

「100万分の1の確率で紫の眼を持つ人もいる。どうやら、オッドアイだが同じような眼の色を持つ猫もいるよ」

「そうなんだ!じゃぁ、この猫も100万分の1の確率なんだよね?貴重だね!」

ケイによってわざわざ持ち上げられた黒猫アーテルは、後頭部を撫でる感触を感じとった
現在、アーテルを撫でているのはケイでたる
つまり、ケイはそれほど猫は嫌いでない事とそこまで怪しい目でアーテルを見ていない
心地よい感触を味わいつつもアーテルは心の底でガッツポーズを決めていた
さぁ、あとはお得意の懐いた振り?をするのみ

「飛鳥、もうそろそろ進むぞ」

「あ、わかった!ケイ!」

ケイの手から降ろされたアーテルは飛鳥達の後を追うことにした
懐いた振りをすればこうやって追いかけることも不審には思われない
もちろん、飛鳥達もすぐに黒猫が追いかけて来るのはわかったが完全に懐かれてしまったのかな?程度だ
とことこと追いかけては飛鳥の足元にべったりと擦りつけたり、撫でてもらったり、たまに見知らぬ人がその様子を写真撮ったりなどかなり満喫した帰り道だ
そして、見えてきた飛鳥達の居場所だろうと思われるマンション
二人は同じ場所に住んでいるらしい
これもこれで都合がいいとアーテルは思った
あとは、侵入するのみである

「ごめんね!これ以上は、無理なんだ…、私が住んでいる所は、ペットを飼うことは禁止されているんだよね…、ごめんね!」

その言葉と共に名残惜しそうに飛鳥達はアーテルを撫でて行ってしまった
まさか、飛鳥達が住むマンションが動物禁止だとは考えてなかったアーテルは悔しげにコンクリート製の塀に向かって猫パンチを決めるのだった


神出鬼没:2016/05/14(土) 17:54 ID:oGs [返信]

>>485の続き

「奇襲は無理そうか…」

時刻は夜中
鉄塔の上に紫色の瞳が特徴的な男性がポツリとそんなことを呟いたのもうお分かりかもしれないがこの男性の正体もアーテルである
マンションに入れず近くのコンクリート製の塀に向かって猫パンチという形での八つ当たりから数日
あれから、一応彼はそれぞれのターゲットの居場所をある程度突き止めることに成功したが…

「ターゲットが襲われないようにしているな、こりゃぁ」

そう言って、ひとつため息をついた
紅月家の場合、住んでいる場所はマンションだ
一応、防音対策はしているはずだが漏れている可能性は0ではない
同時に、それぞれの父親でもある初代怪盗レッドと一緒に住んでいる
つまり、襲っても必ず初代にバレて戦うはめになるということだ
正直、初代に関する情報は少ないので相手の戦力がイマイチ分からないが少なくとも自分とは互角には戦えるだろうとアーテルは考えていた

次に白里響についてだが彼の家については語らなくてもだいたい分かるだろう?
セキュリティが高い上に隠れる場所なんていうものはない
響の妹である奏を利用すれば侵入は簡単だが脱出はほぼ不可能
それに、響はあまり事件解決に力を入れているためあまり家にいない
外で襲えばいいが警察と共にいるのだ
とりあえず、警察と響を引き離す作戦ば出来ているが無理矢理になるかもしれない

最後に怪盗ファンタジスタのこと織戸恭也のことだが彼が一番大変だった
世界的にも有名なマジシャンでもあるため、常に移動しているのだ
今の所は日本に拠点を置いているらしいので、そこだけがありがたかった
とはいえ、正体はプロの怪盗
アーテルの気配や思惑も全て見ぬかれているのか行動が読めないのだ

「全く、あの数日は無駄ばっかりか」

バサリと鉄塔からアーテルは飛びだった
彼の背中からいつの間にか生えた黒い翼から羽が地に舞い落ちる
夜の風の心地よさを肌で感じながら彼にとっては無駄ばっかりだった日々を思い出す
初代怪盗レッドでもあり実行担当だった紅月翼が働いていると言われているレストランに行き、美味しいディナーを堪能したり
飛鳥と共に黒猫の姿で学校に侵入して、皆から撫でてもらい挙句の果てに"ムラサキ"という名前が奏から命名され学園アイドルになった
そして、織戸恭也を探すために彼の性格から日本の美学が詰まった地でもある京都と奈良に向かい金閣寺や清水寺、二条城、東大寺や興福寺、春日大社などを巡った

「…だが、割りと楽しかったな」

そう言いながらアーテルはもう一つ情報を思い出した
それは、今回のターゲットには以外にも共通するものがある
それは、花里家
特に、源氏郎の孫でもある花里琴音には強く絡んでいるのだ
昔から、花里家は世界的に大きなグループでもあるためよく狙われているのだが、響やレッド、ファンタジスタの手によって解決されている

「いやまてよ、それを逆に言えば…!」 

次の瞬間、アーテルは獣のような笑みを浮かべた
人を玩具の様にもて遊ぶような残酷笑みである
翼を動かし起動を変え、あるところに向かった
目的の場所の上空に着くと勢いをつけて急降下すると同時に、強い光りがほとばしり辺りを照らす
そして、光りが止んだと思えばアーテルの手に漆黒な宝石が特徴的なブローチと月に照らされた白いリンドウがあった

・・・

ニュースです
昨晩、花里琴音が行方不明になったそうです
目撃者によると黒い獣に拐われたとのことです
警察も全力を尽して捜査をしていますが手掛かりが未だに見つかっていないそうで…



速報です!
怪盗レッド、中学生探偵、怪盗ファンタジスタへ差出人不明のメッセージが届きました
『怪盗レッド、中学生生探偵、怪盗ファンタジスタに告ぐ
花里琴音、並び漆黒の涙は、盗ませてもらった
返して欲しければ、この写真の場所に来い
日時も決まっているからな


そして、警察達よ、メディア達よ
嘘だと思うなら、嘘だと思えばいい
無視しても構わない

だが、本当だと信じるならば救いたいと思うならば、このメッセージの内容と場所の写真と日時が書かれた紙を全国に晒せ

p.s
もしも、来なかったら花里琴音がどうなるか…わかるよな?』


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