暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part5♪

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481:凪海◆L6:2016/05/08(日) 11:40 ID:ySs

>>471

海「あれ、渚は?」

 海が休憩ついでに校舎に入ってくると、渚がいなかった。

倉「今、接客中だよ。なんでも、VIPなお客様がいるんだって莉桜ちゃんが言ってた」

 倉橋は笑顔で答え、モンブランをトレーに載せて外へ行った。

海「VIPな客?」

 海は首をかしげて考えるが、誰だか見当もつかない。
 そこへ。

ロ「海」
海「あ、ロヴロ先生」

 久しぶりに見たロヴロの顔に、思わず顔がほころんだ。

海「先輩なら向こうにいるよ」
ロ「……その前に、お前に聞いておきたいことがある。死神と会ったそうだな」
海「⁉」

 海はビクリと肩を震わせた。

海「うん、会ったよ……」
ロ「何も変わりはないか」
海「平気。みんながいたから……」

 海はそっと全体に視線を走らせた。
 クラスメイトのみんなは、学園祭を楽しんでいた。

海「……私のことより、先輩のところへ行ってあげて」

 海は笑って、ロヴロから離れた。

海「なんかすることない?」

 STAFF ONLYの場所へ行き、原に声をかけた。

原「海ちゃん、休憩時間じゃないっけ?」
海「いやぁ、みんな。まだ頑張ってるからさ、もうひと踏ん張りしようかと……」
原「ダメよ、休めるときに休まなきゃ」
海「はーい」

 と言いつつ、海は接客を続けていた。

海(今だけは、続けておきたい。今だけは、楽しい日々を生きていたい。1年後には……どうなっているかわからないんだから)
渚「あー、疲れた……」
海「って、渚。何その格好」
 
 海は渚の女装を見てあきれて溜め息をついた。

渚「うわっ! 海……。もう、中村さん! 早く服返してよー」

 渚は走ってどこかへ行った。

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 ここから話を飛ばして、2学期期末テストにいきますよー。


凪海◆L6:2016/05/08(日) 16:30 ID:ySs [返信]


殺「さて、次はいよいよ学の決戦です。トップをとる心構えはありますか? カルマくん、それから海さんも」
カ「さぁねー、バカだから難しいことわかんないや」
海「え、てか私もなの?」

 海が驚いたように声をあげると、彼女の隣でカルマくんが挑発的な言葉で返してきた。

カ「あっれー? だってこの前、海言ってたじゃん。『次に1位をとるのは自分だ』みたいなこと。まさか俺に1位とられんのが今更になって怖くなったのぉ?」
海「うるさい、バカルマ。いいよ、その勝負。受けて立ってやる!」
 
 あはは。
 2人は互いに闘志を燃やしていた。
 そして、帰り道にて。

茅「あれ、浅野くんだ」

 茅野の視線の先を見ると、たしかにそこには浅野くんがいた。

寺「んだよ」
磯「偵察に来るようなタマじゃないだろうに」
浅「……こんなことは言いたくないが、君たちに依頼がある。あの怪物を、君たちに殺してほしい」

 怪、物?
 この学園にいる怪物といったら、殺せんせーと烏間先生と、あと……。

海「理事長、か」
浅「もちろん、物理的に殺してほしいわけじゃない。殺してほしいのは、あいつの教育方針だ」

 教育方針?

浅「今のA組は、まるで地獄だ。E組への憎悪を唯一の支えにして、限界を超えて勉強させている。あれで勝ってしまったら彼らはこの先、その方法しか信じなくなる。だから、頼む。正しい敗北を、僕の仲間と父親に」

 浅野くんが頭をさげて、僕らに頼み込んだ。彼は今、本気で他人のことを気遣っている。

カ「えー、他人の心配してる場合? 1位とるの君じゃなくて俺なんだけど」

 ………。

海「……ざけんな、カルマ。1位は僕がとりに行くんだ」
カ「海ごときが俺に勝てると思ってんのぉ? 1位は俺で2位は海、そしてその下もE組。浅野くんは……10番あたりがいいとこだね」
海「だぁかぁら! 1位は僕で2位はカルマだ! そこらへん間違えるな!」

 海はカルマくんに突っかかるけど、カルマくんはまるで相手にしていなかった。

磯「浅野。勝ったら嬉しくて、負けたら悔しい。そろそろそれでいいじゃないか。『こいつらと闘えてよかった』って思えるように俺らも頑張るからさ」
カ「余計なこと考えてないでさぁ、殺す気で来なよ。それが1番楽しいよ」

 カルマくんが人差し指を自分の首に当てながら言った。

浅「フッ。ならば僕も、本気で行かせてもらう」



 それから僕らは、殺す気で勉強した。わからないところはせんせーの分身に聞きまくった。
 さしもの殺せんせーも、あまりに忙しすぎて分身の形が大きく変わってしまうほどだった……。
 そして、テスト当日。
 僕らがA組の前を通りかかると、

生徒「殺す、殺す、殺す……」
吉「なんつー目してやがんだ」
中「恐ろしく気合入ってるよ、A組。カルマ、海、勝てんの?」
海「いつでも準備はできてるよ」
カ「さぁねぇ、本気で殺す気がいる奴がいたら、手強いけど」

 2人の怪物に殺意を教育された生徒が、今。紙の上で殺しあう!

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 ここから先は原作通りになるんで、ちょくちょくエピソードをはさみながら数学だけやります。


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