「ねえ、合コン行かない?」
「合コン……んー、わかった行く!」
「わかった。今からだから行こ!」
「うん」
会場
「お待たせ〜」
「……うそ……もしかして…前原…?」
私は驚愕の光景を目にしてしまった…あの前原がこの合コンにいるんだもん…
「え…岡野⁉」
「…やっぱり…前原…」
「なんでここにいんの⁉」
「そっちこそ!私はメグに誘われたの!」
「俺はこの合コンの幹事!数合わせに磯貝もいるから!」
「え…磯貝君いるの?それ本当⁉」
「片岡、久し振りだな、おう、磯貝も誘ったぜ」
「久し振り、片岡」
「磯貝君!久し振り…」
「まあここで立ち話しててもなんだから、なにか食おーぜ」
「そうだね」
こうして合コンは始まった。酒の勢いもあってか、みんなよくしゃべる。
「片岡今彼氏いる?」
「いたらこの合コンきてないわ…磯貝君こそいるの?彼女」
「俺もフリーだよ。中学時代から片岡のことずっと好きだったし。もちろん今もね」
「え…そうだったの⁉わ…私も今も磯貝君のこと好きだよ」
「それこそそうだったの⁉じゃあ抜けよっかこの合コン」
「う…うん…でもあの2人大丈夫かな?ってあっ!前原君が磯貝君と私を誘った理由ってまさか…」
「そうかもな。でも俺もあの2人が心配だ…もしかして岡野って今でも前原のこと好きだったりする?」
「うん、その通り。もしかして前原君も?」
「ああ…前にまだ好きなのか?って聞いたらああって答えてた」
「うーん、本当に心配…お酒の勢いでなんとかならないかな?」
「じゃあ度数の高い酒頼んでから抜けるか」
「そうね。すみませーん…」
2人は店から抜け出した。
一方度数の高いお酒を飲んだひなたは…
「あのさ、前原…前原は今彼女いるのー?」
「いや、いねーよ。てかそんなこと聞くなんて相当酔ってんなお前」
「そうかも…なんかだるいしー」
「おいおい、本当に大丈夫か?帰るか?送るぞ」
「…ありがとう…じゃあお願い…って言っても私一人暮らし始めたからあの頃と家違うよ?」
「じゃあ場所だけ案内してくれ」
「わかった」
前原は岡野を家に送ることになった
「んーと、ここを…」
「おいおい、寝たのかよ…仕方無えなー」
前原は岡野をおんぶした。
「…ったく……人の気持ちも知らねーで…」
「んー…」
このあと結局前原の家に連れて帰った
「んん…ここは…?」
「俺ん家だよ。お前合コンの途中で気分悪くなったみてーだから送ることになって、お前ん家に案内してもらってたらお前寝たから、俺ん家に連れて来たわけ」
「そう…ありがとう…ってあ!メール来てる!」
「おー、誰からだ?」
「メグから。えーっとなになに…『私、片岡メグは、磯貝悠馬君と昨日から付き合うことになりました!』…だってさ。メグが今でも磯貝君のこと好きなのは知ってたし、磯貝君の方もメグのこと好きだったのは知ってたけどさすがに驚くなー……いいなぁ、メグは」
「ん?なんか言ったか?岡野」
「ううん、なんでもない!」
「そうか。もう朝だし飯食ってくか?」
「あーうん、じゃあ少しだけもらおうかな」
>>40続き
「あ、私作るよ!朝ご飯」
「え、いいのか⁉」
「うん、昨日介抱してくれたお礼にね。キッチン使わせてもらうね」
「ああ、あんま材料ないけどな」
「いいよーなかったら材料買い足しに行くし」
何があるかなー…うーん、野菜とパンとフルーツと卵と牛乳とヨーグルト…フレンチトーストとサンドイッチとフルーツヨーグルトってとこかな…
数十分後
よし、完成!
「前原ー出来たよー!」
「おー」
「まあこれしか作れなかったけど…」
「いいよ、ありがとな」
あの頃と変わらない笑顔で笑いかけてくる。
「本当前原はずるい…でも…好き……」
私何言ってんの⁉私バカ⁉
「え…岡野今…」
「わわわ、忘れて!今の忘れて!」
「忘れられるわけねーっつーの…俺も岡野のこと好きだ!」
「え…うそ…嬉しい…」
「うそじゃねーよ。お前こそあのことあったから俺のこともう好きじゃねーと思ってた」
「嫌いになれなかったって方が正しいかも」