>>79の続き書きます。
【カップケーキと美加と由加】
「由加ぁ、次はぁ?」
「美加がやりたいって言ってるのに、いつも私がレシピ見てるよ。」
「あたし、見ても分からないもん。」
由加は、ため息をついて、レシピを読み上げた。
はぁ、分からないってば。
レシピ見て分からなくて、読み上げてわかる人、あんまりいないよ。
由加を呼んで手伝ってもらおっと。
「で、冷蔵庫で冷やす。分かった?」
ん?聞いてなかった。
あたしがキョトンとした顔をすると、由加の顔が怒り始めてきた。
おお、これは由加じゃない。
「こぉんのっ!バッカ者ーー!」
「ヒャ〜〜、ごっ!ごめんなさいぃ!これからちゃんと聞きますぅぅ!」
由加は、ピリピリした顔で、エプロンを投げ捨てた。
「美加がやりたいって言ったよね?私が頼んだ訳じゃないのに、手伝ってあげてるわけ。自分で少しはやったらどうなのよ!」
あたしは、とうとう堪忍袋のおが切れてしまった。
「なぁぁに言ってんじゃーー!由加の気分を取り戻すまいと思ってゼリーつくってんのにさ。何言ってんのよ。」
「は?頼んでないわ。私、美加がつくってくれればいいのに。つくりたいなんて言ってないし。私、ゼリーつくらない、要らない。」
「由加っ!」
でも、由加は出ていった。
もう、由加に何もしてやんない。
続く