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3
「…え、じゃあ実咲は知ってたの!?今日教えてくれてもよかったじゃん…。………うん。りょーかい!じゃあね〜」
実咲との電話を切る飛鳥。
唐突に圭を見ると、圭の手を引っ張って、家から出て、近くの公園に向かい始めた。
「…アスカ!?」
「公園行くよ〜!情報共有することになったんだ、SH君の。実咲は知ってるみたいだけど、優月と水夏とみーみとマキホとけーたは知ってるか分からないも〜ん」
圭は飛鳥を見据えた。
飛鳥はそんな圭に驚き、動きを止める。
「なに?ケイ、どうかした?」
「SHはやめておいた方がいい」
「なんで?格好いいし、歌上手らしいし、悪いところないじゃん」
飛鳥の勢いに気圧された圭は、黙りこくってしまった。
言いたいことはあったのだが、飛鳥に逆らえばどうなるか分からない。
圭が黙ったのを確認すると、飛鳥は再び圭の手を引っ張り、公園へと走り出した。
圭が最後にぼそりとつぶやいた言葉も耳に入れずに。
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4
「キャー、超格好いいじゃん!なんで教えてくれなかったの〜?」
初詣の後家族旅行へ出かけた優月、水夏、マキホ以外の5人が集まった。
美波は先ほどから実咲の持ってきたSHのデータを見ながら騒いでいる。
飛鳥と実咲も同じような様子だ。
それに対し、男子二人__圭と渓汰は浮かない顔をし、女子三人の様子を見ている。
「なーケイ、SHのことどう思う?」
「…僕的に、危険な感じがする。あまり見かけに騙されないほうがいいと思う」
「だよな〜。俺もそう思うんだ。なんていうかさ、胡散臭い感じ」
圭と渓汰の二人がそんな会話をしているのをしっかり聞いた、飛鳥がツカツカと二人に歩み寄ってきた。
そのあとに実咲と美波も続く。
「ケイ、けーた。それどういうこと?SH君が胡散臭いって」
「えぇぇ…俺はなんとなくそんな気がするだけだよ…」
「ケイ、あんたは?」
美波に問われた圭は、予想外の答えを返してきた。
「……彼は……いや、あいつは俺の敵だから」
そういった圭の目は、レッドモードの目だった。
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