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145:百鬼夜行/ボカロ超好きだがにわか◆SCMqAQnLxM 六つ子ノ前世第10話~弟ノ大罪~:2017/04/30(日) 09:34 ID:gTE

「あの時…トド松は天界で大きな罪を犯して、地下牢に閉じ込められて、それで…」
ブツブツと天使サンは狂ったように思い出したことを話し出す。
「大罪の森に行かなくちゃ…」
小さく呟くと羽を拡げて飛ぼうとする。
俺はそれを遮る。
「勝手に行くなよ。
大罪の森の場所分からないのに」
少し低めのトーンで言うと天使サンはハッと我に還る。
「ご、ごめんなさい
でも早く行かないとトド松が…」
「んーん、あの子ならもう落ち着いたみたいだから大丈夫だよ。」
死神サマは、水晶玉の中を覗きながら言う。
天使サンはそれを聞くとヘナへナと座り込む。
「良かった…」
「でも、まだ安心は出来ませんね。
何かの計画を練っている可能性も有り得ます。」
女神サマがそう言うと神父サンもうんうんと頷く。
「トド松は感情的になりやすいし、傷つきやすい子だからな。
復讐でも考えているかもしれない。」
その話を聞きながら天使サンが何かに気付いた様に「あ」、と声を漏らす。
「トド松は女神の泉に寄らなかった…?」
「えぇ、見てませんよ。最後に見たのは2週間ほど前です。」
天使サンの答えに、女神サマは手でピースを作って答える。
「2週間前は…えっと、えっと…
トド松がカラ松さんにお届け物があって行ったんだよね。」
そう言うと、神父サンの方をちらりと見やる。
「あぁ、トド松のマーマレードを貰ったな。
その後は、教会の奥の森を散歩していた。」


「ねぇ、教会の奥の森って魔界に繋がってるよね?」
俺がポツリとそう言うと全員はそれだ!と声を揃える。
「無断魔界侵入!
一番厳しく扱われる大罪だ!」
天使サンがそう叫ぶと死神サマは軽く手を上げる。
「つまりトド松ってのは一昨日のあの子?」


百鬼夜行@深夜テンション◆SCMqAQnLxM 超キョーリョクプレーでクリアしてやるぜ!:2017/08/27(日) 23:09 ID:t4U [返信]

>>145の続き


「昨日のあの子って…?」
「死神様、トド松を見たの!?」
天使さんは飛び付くように死神様を見る。
「う、うん…道に迷ったって泣きながらこの
屋敷に来て…」
死神様は起こったことを全て話してくれた。
天界への帰り道を教えて、帰したらしい。
「その時刻は…13:47。」
正確すぎる…
彼の記憶力にここにいる全員が圧倒される。
「トド松が追放されたのが14:17。
47分からこの屋敷を出て、天界に戻って即追放されたってこと…?」
天使さんも負けずと記憶力が良い。
「ここから天界はそこまで遠くないですよ。」
女神様はそう言うと地図を出してくれる。
「本当だ。この森、天界まで行けるゲートがあるんだ…」
「そこを教えたんですか?」
「うん、ほら、早く帰さないとって思って…」
この人は凄く優しい。
とても怖いけど。
「でも、結局犯罪にかわりなく追放された、と言うことですね…」
屋敷内は沈黙に包まれた。


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