そんな僕等を見ておそ松兄さんはクスッと笑う。
僕はちゃんと話すため、皆に席を外してもらった。
兄さんは不安そうに僕を見る。
「そんなに心配しなくて大丈夫。
ちょっと大事な話が有るんだ。」
安心させるために笑いかける。
それを見ると兄さんは話を聞いてくれた。
*。*。*。
全て話終えると共にふぅっ、と息を吐く。
大して怒らなかったところから、薄々気づいていたのだろう。
それに安心するとスッと頭を撫でられる。
「っ、え…?」
兄さんは僕に笑いかけるとありがとう、と口をパクパクさせる。
『言いにくかったよな。心配してたんだ。
ありがとう。』
そう言うとまた僕の頭を撫でた。
「うん…ありがとう。」
僕はうつむいてお礼を言った。
暫くすると皆がトド松を連れてやって来た。
元気そうなトド松を見ると兄さんは安心したように微笑んだ。
>>159の続き
オリキャラ、誄の名前を雷に変更しました
「雷、話があるんだけど」
「…はい」
僕はチビハルさん…晴花先輩に呼ばれて事務室に入る。
「実はね、おそ松君の容態が少し悪化してきてるの。」
「…はい…」
予想はしていた。
彼の元気が無かったから。
それでも少しショックだった。
僕はポツリと晴花先輩に聞く。
「…どうしたら彼の容態は良くなりますか?」
自分で言うのもアレだけど僕は頭が良い方だ。
オペも出来る。
そろそろ研修も終わって立派な医者になれる頃。
「無いわ。そんな方法。」
晴花先輩は首を横に振る。
助かる見込みが…無い。
「奇跡を信じるしかない。
不治の病だから…治療法は分かってないの。」
「僕は…これからどう、彼に接したら良いですか?」
「ストレスを感じさせないよう、いつも通りに接して。」
晴花先輩の話によると、この病気はストレスに弱い、という事が判明したそうだ。
僕はただ返事をして立ち去った。
少しだけ、泣き声が聞こえた気がした。
「……失われる命にどう向き合うか。」
それだけ呟き、彼の病室へ向かう。