8年後の2025年、嘗ての侵略の傷跡も癒えようとしていた頃、悪夢は繰り返された。殲滅されたはずの巨大生物の出現、そしてそれに呼応するようにフォーリナーが再来したのである。マザーシップ十隻より構成された、2017年時の十倍とも言われる兵力を率いて……。
一方のE.D.F.もその再来を予見し、その装備を大幅に強化していた。在来の陸戦歩兵に加え、個人装備型の飛行ユニットや特殊装甲服、そして新型の搭乗兵器の数々でこれに対抗、開戦初期には敵マザーシップの半数以上を破壊ないし戦闘不能に追い込み、善戦と呼んでいい戦果を見せた。
しかしフォーリナーもまた人類を警戒してか、進化した巨大生物や新型の兵器群を用意し、物量以上にその兵力を強化していた。極めつけは地球丸ごとを覆ってしまう程とも言われる合体型超巨大要塞"アースイーター"を戦線に投入し、絶望嘗ての戦い以上に人類を窮地に追いやる。
全てが破壊と絶望の内に終わろうとする中、E.D.F.は僅かな戦力を結集し最後の戦いに臨んだ。元より勝ち目はなく、敵に背を向けぬ最後の意地……その筈は、とある部隊によって覆された。2017年の戦いでマザーシップを撃沈した部隊、その名を継ぐばかりか、一説にはその本人が身を置いているとすら言われている遊撃部隊"ストームチーム"の手によって……。
【続】
>>4続き
アースイーターの苛烈な砲爆撃が大地を焼き、一矢報いんとしたE.D.F.の戦士たちが次々と命を落としていく中、ストームチームだけはその名に恥じぬ"嵐"となって逆に襲いかかっていった。"嵐"を前に為す術なく叩き落とされ、その中枢を露にされていくアースイーター。遂には一切の防御をかなぐり捨てた攻撃特化の殲滅形態へ移行。地球を覆い尽くす使命も放り出し、ストームチーム抹殺に全てを掛けているようであった。だが、付け焼き刃の殲滅形態とて容易く落とされていった。もはや"嵐"を鎮める手立てなど無かった。全てのアースイーターを失った中枢"ブレイン"は、無防備なその身を貫かれ業火に沈んでいった。
ここに至りフォーリナーの侵略は完全に頓挫し、残された数隻のマザーシップは逃げるように地球を去っていった。
そして英雄たちもまた、業火の中より舞い戻った。"特別遊撃部隊ストームチーム"は、その任務を全うし帰還した。
そして、新たな物語は復興の時代より始まる……。
【続】