ナミが授業が始まっても戻って来ない。さすがに、チャイムが鳴れば戻って来ると思ったんだが…
「緑間っち、ナミっち遅くないっスか?」
黄瀬も心配している。確かナミは、3年になってから受験があるからと、サボるのはやめていたはずだ
『ーーーーー、て!』
この声は…
「黄瀬、今何か聞こえなかったか?」
「俺にはたすけ、って聞こえたっス!」
たすけ、て
たすけて
助けて
あの声がナミだとしたら…まさか、ナミの身に何かあったのか!?
「先生、お腹が痛いので保健室に行ってきます。行くのだよ黄瀬」
「はいよっス!」
1組を通り過ぎた突き当たりには、使われてない教室がある。そこが怪しいと思った俺は、5組の教室からそこへ向かう。
途中、やはりナミの声が聞こえたのか空き教室に向かうキセキの世代に追い付いた。
「真太郎、お前も聞こえたのか」
「ああ。かすかにナミが助けてと言った声が聞こえたのだよ」
「ナミちんはなんで助けてって言ったんだろー」
「細かいことは後で説明するっス!!」
「このドア、鍵がかかってます!」
「どいて黒ちん!」
「どけテツ!!」
紫原と青峰がドアに体当たりをして、ドアが吹っ飛んだ。そこには、昼休みナミを呼んでいた1年と、下着があらわになったナミがいた
「ナミを返せ!」
「…ヒネリ潰すよ」
「ナミっち!無事っスか!?」
「大丈夫ですか?ナミさん」
「やはり。嫌な予感が当たったのだよ…」
「待たせてしまったね、ナミ」
「…本当、遅すぎよッ!」
我慢していたのだろう涙がナミの目から溢れ出した。1年は怯えた顔をする。
「大ちゃん…あーくん…涼太くん…テツ…真太郎…征ちゃん…ッ!助けて…」
「僕たちのナミに手を出した罪は重い…。覚悟するんだな」
「お前がナミっちに手を…!!!」
黄瀬が殴ろうと1年の胸ぐらを掴むと、ナミが慌てて後ろから黄瀬に抱き付いて止める。
「待って涼太くん!!!」
「ナミっち!止めないで!こいつがナミっちに…!」
「私まだ、何もされてない!!みんなが何かされる前に助けに来てくれたから!だから殴ったりしなくてもいいじゃないッ!!!」
>>25
誤字あります!
「大ちゃん…あーくん…涼太くん…テツ…真太郎…征十郎…ッ!」
です!